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【中京記念】しんがり人気の大金星! 酒井学騎手の絶好のポジショニング

  • 2020年07月23日(木) 18時00分
哲三の眼

しんがり人気で中京記念を制したメイケイダイハード(提供:デイリースポーツ)


先週行われた重賞は波乱の連続でした。 今回はその中から中京記念をピックアップ! 勝利したのはなんと単勝163倍、18番人気のメイケイダイハードでした。鞍上の酒井学騎手は今回テン乗りでしたが、絶好のポジショニングで勝利へと導きました。「しっかり馬場の伸びる外を選んだことがファインプレー」と哲三氏も絶賛の中京記念を振り返ります。

(構成=赤見千尋)

もし僕が騎乗していたら…勝てていなかっただろうな


 中京記念はしんがり人気のメイケイダイハードが勝利。荒れるとは思っていましたが…さすがに驚きました。鞍上の(酒井)学君はマーメイドステークスに続いてこの夏2度目の重賞制覇。好成績が続いていますね。

 学君は普段から一生懸命頑張るし、馬にも優しいジョッキー。そういうところが今回運を掴んだ要因になったかなと思っています。先週までの馬場だったら、雨降り馬場だったら、また違う結果になっていたのではないかと想像しますが、レース当日はすごく晴れて外差しが決まるようになりました。

 メイケイダイハードはいつもキレ味でちょっと負けてしまう感じで、前に行くというタイプでも後ろから差して来るタイプでもないイメージ。今回はそういう脚質にとても合った馬場状態だったのではないかと思います。

 いつも僕が言う「運」というのはただ単にラッキーを待つという意味ではなくて、掴みに行くからこそ、トライしているからこそ掴める「運」です。今回も普段からの学君の騎乗ぶりと、重ねて来た経験があったからこそ、巡って来た運を掴むことが出来たのではないでしょうか。

 学君はマーメイドステークスのサマーセントのように、前に行って結果を残すイメージもありますが、北九州記念(2009年)のサンダルフォンのように、夏時期に若干上がりの掛かる競馬で、差して重賞を勝っているイメージもあります。道中無駄なことをせず、その馬に合ったレースを考えて、そこに持って行くという流れで、マーメイドステークスは前でそういう競馬をしていて、今回後ろからの競馬でも同じ。距離や条件は違っても、ベースになる考え方は同じなのではないかと。

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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