この秋は格段に切れる脚が使えそうなデゼル(c)netkeiba.com
今週はローズSが行われます。例年、阪神で行われるのが今年は中京で行われますので、過去のデータなどは基本的に当てになりません。ですので、今回は先週の中京の馬場を重視して、その傾向に合った馬を馬体を中心に解説していきたいと思います。
まずは先週の傾向ですが、芝コースは決め手のある馬が外であろうと内であろうと普通にきていました。ディープインパクト産駒のように筋肉の質が強く、後肢の可動域が広い馬が好走していました。開幕週の先週でこのような傾向だったので、今週も同じような傾向が予想されます。この点を重視しながらローズSに出走を予定している馬を解説します。
デゼル肉の付いていなかった春に比べると格段にパワーアップしています。トモの肉付きが変わってきましたし、見違えるほど馬体が逞しくなってきました。春からバランス的に脚の長さが目立っていましたが、それを動かせるだけの筋肉がしっかりと付いています。春でも瞬発力が目立っていましたが、この秋は格段に切れる脚が使えそうです。もちろん今の中京にはぴったりでしょう。
フアナ小柄ですが、バランス的に後肢の長さが目立つ馬体で、トモが発達しているのも特徴です。形的には父のルーラーシップよりも母父のディープインパクトが良く出ている印象です。後肢の可動域が広く筋力もあるので今の中京の馬場には合っているでしょう。このメンバーでも十分食い込めそうです。
リアアメリア春は不完全燃焼に終わりましたが、気性的な面も大きかったでしょう。間隔を取って仕上げは余裕がありますが、柔軟性は出てきた印象。上記2頭に比べると今の中京への適性は微妙ですが、直線だけで勝負できることを考えれば能力を発揮できると思います。
アブレイズ2戦目で重賞を勝ったように能力は高い馬です。春よりもトモが発達して良くなっていますし、後肢の可動域が大きく筋力も強いので今の中京も合っています。パワーがあるので多少馬場が渋っても大丈夫。大崩れはなさそうです。
【総括】
現時点でデゼルは抜けていると思います。おそらくこれが頭でしょう。相手はフアナ辺りが現時点では有力と考えています。結論はウマい馬券の直前情報で。
■プロフィール
古澤秀和(ふるさわひでかず)
2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。
必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。
主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。