今年は“生粋のスプリンター”の出番になる可能性が高い
秋の芝スプリント戦の頂上決戦の位置付けとなっているスプリンターズS。この一戦が果たしてどのようなレースになるのかについて、じつはその年の芝スプリント界の“時流”が色濃く反映されてきた歴史となっています。
ひと昔前に、主に芝中距離のレースに対してスローペース症候群という言葉がよくいわれましたが、じつはこの芝短距離のレースこそ、それが顕著に起こっているカテゴリーだったりします。
このスプリンターズSでも、GIに格上げされた初年度の1990年は「前半3F32.4→後半3F35.4(3.0秒前傾ラップ)」、2年目の1991年は「前半3F32.2→後半3F35.4(3.2秒前傾ラップ)」となっていたように、当初は前半3Fは32秒台前半で流れて後半3Fは35秒以上かかるという、今の尺度から見れば超前傾ラップがデフォルトでした。
それが月日が流れて徐々に、