勝率・複勝率は継続騎乗>乗り替わりが普通だが…
これは馬券に役に立つ話なのか、それとも単なるエピソードに過ぎないのか分からないが、気付いたことなので書いておく。
毎日王冠は、この時期に行われる他のGIIにはない特徴を持っている。それは何……といってもヒントが少なすぎるので先に正解を書くと、「乗り替わり馬の強さ」だ。
この時期のGIIは夏休みを消化して秋初戦として出走する馬も多い。能力のある馬なら春に乗っていた騎手が引き続き乗ってくれる確率が高く、またその逆の推測も成り立つはずである。そうでなくても一般的に、重賞における継続騎乗馬は乗り替わり馬より勝率・複勝率が高いのが普通だ。乗り替わり馬が穴を出して回収率で上回ることはあるが、勝率・複勝率については継続騎乗>乗り替わりが普通である。
では、9〜10月に行われるGII戦で比較するとどうなるか。時期を揃えるため2010〜19年の10年間で比較しよう。
ご覧のように他のレースは勝率でも複勝率でも継続騎乗組が圧倒している(特に勝率)。しかし毎日王冠は乗り替わり組のほうが複勝率で上回り、勝率でもほぼ差が無い。
この「乗り替わり」には元々乗っていた騎手に戻ったケースも含まれるが、それは他のレースも同じこと。また春に短期免許騎手が乗っていたことの影響も気になるところだが、毎日王冠の場合、乗り替わりのべ123頭中4頭のみなので意外に影響は小さい。
想定を見ると今年の毎日王冠はそもそも乗り替わり組のほうが多く、人気になる馬も乗り替わりのほうが多そう。ただ、上記の趣旨を考えると、前任者が他馬もしくは京都を選んだとか、純粋なテン乗りといったケースも、一般的な同種ケースより強気に買ってよいのではと思う。