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【ファンタジーS予想】新馬・未勝利組の良いパターン

  • 2020年11月03日(火) 12時00分

手がかりの少ない組だが…


 ファンタジーSは過去10年、新馬・未勝利を勝ってきた馬が合計で[6-3-4-43]に対し、前走重賞組が[4-3-3-13]。それに対して1勝クラス組[0-3-0-28]、オープン特別組[0-1-3-25]は中途半端な存在になっている。

 今年4頭しかいない前走重賞組に注目するのが手っ取り早いが、8頭いる新馬・未勝利組はなにかしら馬券に絡んできそうで、しかも過去10年6勝(新馬組と未勝利で3勝ずつ)だから、1着まで来る可能性もある。

 ではその新馬・未勝利組からどの馬を選ぶべきか。手がかりの少ない組だけに、どうしても雰囲気で選びがちになる。思いつくのが「多頭数のレースを勝ってきたほうがよい」「逃げずに勝ってきたほうがよい」「ちぎってきたほうがよい」といったものだ。

 ファンタジーSについて言うと、まず前走の頭数はほぼ関係ない。前走の頭数別に成績を見ても、特に偏りは無い。

 逃げずに……はある程度正しい。過去10年、前走で新馬・未勝利戦を逃げ切った直後にファンタジーSへ駒を進めた馬は[1-0-0-11]で、1勝も10年前のマルモセーラと古い例だ。

 前走着差は、つけてくるにこしたことはない。タイム差なし組は[0-0-1-9]なのに対して0.1〜0.2秒組は[2-1-2-22]、0.3〜0.5秒組は[2-0-1-11]と複勝率が上がり、0.6秒以上の着差をつけてきた馬は[2-2-0-1]と5頭中4頭が連対している。

 今年はストライプが0.7秒差勝ちで、ミニーアイルが0.5秒差勝ち。ともに前走は逃げ以外の競馬だ。未勝利組なのでそれほど人気もしないだろう。他にはスーパーウーパーの新馬戦0.3秒差勝ちがあるがこれは逃げてのもの。他の新馬・未勝利組5頭は前走タイム差なし。こうなるとストライプ、ミニーアイルに注目せざるをえない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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