▲夢をすべて叶えた今、北村騎手が次に見据えているステージとは? (撮影:桂伸也)
“北村ワールド”を存分に堪能した対談も、今回が最終回。中央場所で地盤を築くこと、Glを勝つこと、前回の出演時に語っていた夢をすべて叶えた今、北村騎手が次に見据えているステージはどこなのでしょうか。「宝塚記念は勝たせてもらいましたけど、今の状況だからこそ……」、北村騎手の本質が表れた回答とは?
(取材・構成=不破由妃子)
もっと突き抜けるための、まだ“何か”
──中央場所で地盤を築くこと、そしてGlを勝つこと。3年半前に語っていた夢をすべて叶えた今、次に見据えているステージはどこですか?
北村 ん〜、今の自分では強気なことは何も言えないですねぇ。自分の成績が悪いからかもしれませんが、最近は人と自分を比べなくなったんですよ。リーディングの順位をチェックしても楽しくないので(笑)、必然的にそうなったのかもしれませんが。今はGl云々よりも、まずはもう一度、騎乗スタイルから見直して……。
佑介 結局、そこに立ち返るあたり、友一らしいなぁ。
北村 宝塚記念は勝たせてもらいましたけど、今の状況だからこそ、もう一度自分の騎乗スタイルや騎乗論を見直したいんです。また一からのような気がしています。藤岡先輩は? 今はどこを目指していますか?
佑介 俺は、いつも言うけど2つ目のGl。今度は自分がずっと乗ってきた馬で勝ちたい。もちろん、テン乗りでもチャンスをもらえるのはすごくうれしいけど、友一にとってのクロノジェネシスのように、そこまでのプロセスを経験したいから。
北村 それはわかります。僕もクロノジェネシスで初めて経験させてもらって、すごく勉強になっていますから。自分のことでいえば、成績も含めて、本当はもっと突き抜けたいんですけどね。なんかまだ……、まだ“何か”があると思うんですよ。
──“何か”というのは、技術的に追求できることとか、そういうものですか?