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【朝日杯FS・ターコイズS予想】2歳マイル王に輝くのはどの馬!? 東西2重賞の出走予定馬の調教を分析!

  • 2020年12月16日(水) 18時00分

まだまだ上昇する気配がありそうな動きを見せた一頭とは?


 先週の阪神JF。ソダシが1番人気に応え、白毛馬として初めての芝GIレースを優勝。コロナ禍で暗いニュースが多い中、2020年のJRAでは無敗の三冠馬が2頭誕生したり、快挙が続いていますね。2着サトノレイナスは最終追い切りの併せ馬で遅れていたことを理由に差し遅れると予想して無印評価でしたが、レース後の騎手コメントでも「反応が遅かった」とありましたから、やっぱりあの遅れに対する解釈は間違っていなかったんじゃないかと思っています。それでも素晴らしいレース内容でしたから、来年の飛躍は間違いないでしょう。

 さて、今週は2歳牡馬のGI。netkeiba.comの予想オッズでは前走重賞制覇の3頭が1〜3番人気に推されている現状。昨年も前走重賞制覇が1着2着で決まっているだけに、この人気は納得でしょう。ただ、昨年3着が前走未勝利1着。それゆえに14番人気でしたから、馬券的にはこんな馬を見つけたいところです。

【ターコイズS/トロワゼトワル】

 昨年惨敗したレースで57キロ。安田隆行調教師からは、さほど強気になれないといった感じのコメントをいただきました。加えて「この時季が」ということですが、確かに良績は夏場に集中しているというのが、これまでの結果です。

 ただ、今年は昨年よりはレース間隔が詰まっているということで、追い切りの動きは軽快。1週前追い切りがCWだった昨年に対して、今年は坂路。4F51.9秒と速い時計をマークした内容は豊明Sを勝った時に似ています。最終追い切りも坂路で4F目最速ラップでは動けていますから、調教内容からはさほど評価を下げることもないかも知れません。

【朝日杯FS/レッドベルオーブ】

 未勝利、デイリー杯2歳Sとレコードでの連勝。スピードは文句なしといったところですが、それがデメリットになる可能性もある、と思うのがCWでの追い切りの動き。これは毎度のことではありますが、3コーナーで頭を上げる仕草を見せます。今回の1週前追い切り、最終追い切りでも同様です。

 とはいってもゴール前では鋭く伸びるのがこの馬。特に最終追い切りはサトノシリウスを追走して、馬なりのまま、手応えよく並びかけていきます。ゴールでは前へ出ているように見えましたし、反応は抜群。時計は5F65.8〜4F51.4〜3F37.7〜1F12.4秒と速く、いわゆるレコード駆けの反動というものは微塵も感じません。

レッドベルオーブ

レコード駆けの反動はなさそうなレッドベルオーブ(写真奥、12月16日撮影)


【朝日杯FS/モントライゼ】

 新馬、未勝利、小倉2歳Sと最終追い切りは坂路でしたが、前走の京王杯2歳Sから最終追いがCW。これはC.ルメール騎手が初騎乗になるということもあっての馬場変更でしたが、今回の最終追い切りでもそれが継続されています。個人的にはもう1Fの距離延長に対して、このCWはすごく有効だと思います。

 単走でしたが、向正面ゆっくり、半マイル標識手前からペースアップして、ゴールまでしっかりという内容。ワンターンのマイルをイメージするような動きができたと思いますし、時計も6F83.2〜5F66.8〜4F52.6〜3F39.1〜1F12.3秒ときっちり負荷をかけています。これだけの調教内容なら距離が長くて凡戦という可能性は極めて低いと思います。

モントライゼ

距離延長には対応できそうなモントライゼ(12月16日撮影)


【朝日杯FS/ステラヴェローチェ】

 1週前追い切りはCW。前に2頭いて、こちらが大きく追いかける形。てっきり併せ馬だと思いましたが、鞍上の横山典弘騎手も無理に追いかけることはしなかったため、結果的に単走のような形となっています。前走時の1週前追い切りはCWで併せ馬に先着しており、それとは違う形がどうかと思いますが、乗り込み量は豊富ですし、ゴール前はしっかりと追われて負荷としては強めです。

 そして最終追い切りは坂路。これは前走のCWとは違いますが、それこそ先週のソダシと同じパターン。そのラップは4F目12.0秒できれいな加速ラップなら文句なし。2戦2勝ですが、まだまだ上昇する気配がありそうな調教内容。そんな印象を受けます。

ステラヴェローチェ

まだまだ上昇しそうな気配を見せたステラヴェローチェ(12月9日撮影)


【朝日杯FS/ホウオウアマゾン】

 デビューから4戦して連対を外したことはありませんが、追い切りでの併せ馬で遅れることもあるように、ちょっと勝ち味に遅いところもあるのかも知れません。そのあたりが1週前追い切りのCWでエントシャイデンに遅れた動きにも出ているような気がします。

 かといって脚がないわけではありません。今回の坂路での最終追い切りも4F54.1秒で4F目12.6秒の最速ラップ。瞬発力に欠くだけで持続力は前走見せた結果の通り。それゆえにいろんな条件が揃うことでGIでも十分好走できると思いますし、それが可能な調教量はこなしています。

ホウオウアマゾン

GIでも十分好走が期待できるホウオウアマゾン(写真中央、12月9日撮影)


◆次走要注意

・12/12 2歳未勝利【タッシーベリンダ】(13人6着)

 うまく先行できた時はチャンス到来といった感じでしたが、最後の直線が思った以上に失速。逃げ馬は3着でしたが、これが1番人気で2番手3番手はこの馬よりも着順を落としていますから、決してこの距離が駄目というわけではないでしょう。このスタイルでレースができれば、いつかチャンスは回ってきます。

[メモ登録用コメント] [ダート1400m]最終追い併せ先行先着同入なら勝ち負け。

◆開催おすすめの調教適性

<中山芝1800m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切り南Wでラスト1F最速ラップ

 12月12日に2歳未勝利で行われた中山芝1800m。3番人気、4番人気、12番人気での決着でしたが、その調教タイプは馬ナリ平均併用、標準併用、標準併用でした。ちなみに2着は最終追い南Wラスト1F最速にも該当していました。4着5着がこの調教パターンに該当していたので、併用>南Wという評価順でよいでしょう。なお、昨年のディセンバーSもこの調教パターンで3着以内が決まっています。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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