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【朝日杯FS】“川田騎手らしさ”溢れる これまでのトライが活きた好騎乗

  • 2020年12月24日(木) 18時00分
哲三の眼

2歳マイル王はフランケル産駒グレナディアガーズ!(C)netkeiba.com


朝日杯フューチュリティステークスはグレナディアガーズが勝利。勝ちタイムは1分32秒3で、レースレコード&2歳コースレコードを更新しました。鞍上はデビューから手綱を取り続けている川田将雅騎手。1戦目、2戦目は勝つことができませんでしたが、今回のGIタイトルはこれまでのトライが活きてこそだったと哲三氏。今週も自身の現役時の経験を交えて振り返ります。

(構成=赤見千尋)

たとえ負けたとしてもどう負けたのかが重要


 朝日杯フューチュリティステークスは7番人気だったグレナディアガーズが勝利。未勝利戦からの連勝というところも話題になっていましたね。新馬戦は2着、最初の未勝利戦は4着でしたが、その時はスピードが違い過ぎて、折り合いなどいろいろな面で難しいところがあったのではないかと感じます。

 今回はGIでまわりの馬たちも速いので、この馬のスピードを惜しみなく活かしたレースが出来ました。騎乗した(川田)将雅君は、これまで2度負けたことを怖がらずに、スタートを切ってしっかりスピードに乗せて行ったところがファインプレーだったと思います。

 レースは勝ち負けがはっきりしているわけですが、それだけではなくて、たとえ負けたとしてもどう負けたのかが僕は重要だと思っていて。将雅君は普段のレースはもちろん、GIなどの大きな舞台でも、スピードがありつつ、折り合いや距離の面などに多少不安がある馬だったとしても、しっかりとスタートを切ってトライをする騎乗が多い騎手です。

 確かに新馬戦、未勝利戦と勝てませんでしたが、そういうトライをしながらの負けなので、次のレースだったり先々のレースに繋がっていく。今回もこれまでのトライが活きての勝利だったなと。将雅君らしい、さすがの騎乗でしたね。

 僕は現役時代から、

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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