中間の乗り込みは万全! 直前の調整は吉と出るか?
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
例年なら、中山と京都の開催ですが、今年は京都競馬場の改修工事に伴い、中京競馬場での京都金杯。ウマい馬券での予想基軸ともなっている『調教による好走傾向』を探るにあたり、昨年末の3回中京開催を参考にすべきかなと思っています。ただ、今開催はAコースで開催。前開催がBコースでしたから、いわゆる「グリーンベルト」ができた状態。これがレース展開にどういった影響を及ぼすのか、そのあたりもしっかりと見極める必要があるでしょう。
また、中山開催に関しては例年通り、前開催AコースからCコース。これにより、芝レースに関しては、同じ冬場の中山開催でも調教傾向に変化が出る場合があります。今週の当コラムでは中山金杯が行われる芝2000mを取り上げていますので、また参考にしてみてください。
【中山金杯/ディープボンド】
有馬記念への登録もありましたが、結果的にここへ。中9週でもしっかりと追い切りを積み重ねたのはGIも視野に入っていた状況があると思います。そんなこともあり、CWでの週中追い切りには和田竜二騎手が3回も騎乗。時計的にもしっかり負荷をかけられているといった感じです。
年明けは追い切りをせずに出走。3日の調整を確認することができましたが、気持ちの乗ったキャンターを見ることができました。ただ、これまでの2勝はいずれも中2週とレース間隔が詰まっていて、最終追い切りの時計が速かったという内容。それゆえに今回の調整内容が好走時の状態にあるかと言えば、疑問なところもあります。
気持ちの乗ったキャンターを見せたディープボンド(1月3日撮影)
【中山金杯/バイオスパーク】
前走福島記念が初重賞制覇。その最終追い切りはCWで5F77秒台とかなり遅い時計でした。1週前追い切りに池添謙一騎手が跨って、6F81秒台、併せ馬を先行同入というのが、実質的な本追い切りだと思いますから、直前には速い時計が必要ないタイプといってよいと思います。
今回は12月30日のCW追い切りが本追い切りのようなもの。ここで6F81秒台をマークし、併せ馬は先着。年明けは1月3日に坂路で4F64.0秒。調整パターンとしては好走時と変わりないだけに、あとは前走よりも2キロも増えた57キロをどう克服するかといったところだと思います。
【京都金杯/シュリ】
デビューから8戦して掲示板を外したことがない堅実派。良馬場に限ると連対率100%ですし、距離の守備範囲も広いタイプです。調教的な特徴は佐渡Sの時が最終追い切り坂路での4F時計が51.7秒と速かったので、当時の敗因を重馬場以外から探るなら、直前追い切りの時計が速かったということになります。ちなみにその後の納屋橋S、リゲルSは1週前追い切りの坂路が4F51秒台でした。
今回は1週間に2回の全休日があるということで、ちょっと変則的な日程。それを考慮してのことか、12月31日に坂路で4F51.4秒をマークしました。これを最終追い切りとカウントすれば、凡走時と同じことになりますが、1月1日が全休日なので、1週前に強い負荷をかけたというパターンと同様の判断でよいと思います。
【京都金杯/タイセイビジョン】
富士Sまでは確実に掲示板確保という堅実派でしたが、前走マイルCSが14着と惨敗。調教内容から敗因を探るとすれば、CWオンリーの追い切りに切り替えたことが影響していると判断してもよいかも知れません。
そして、今回も追い切りはCWのみ。最終追い切りは12月30日に終えていて、単走で半マイルという内容。これも前走と同じですから、動きうんぬんはさておき、調教パターンとしては好走時と違っており、高い評価をするというわけにはいきません。
【京都金杯/サトノアーサー】
2019年ポートアイランドSから坂路オンリーの追い切り内容に変化しましたが、関屋記念で重賞制覇、他にも2着3着の好走がある点から、若かりし頃とは違ったパターンでも好走できているという判断でよいと思います。
関屋記念の最終追い切りが坂路で4F目最速ラップを踏めていましたが、今回は12月31日の坂路がこれに該当。年明けは1月3日に坂路4F62.8秒でしたが、これも4F目最速。坂路での追い切りはほとんどが4F目最速のラップを踏んでおり、非常にいい感じで脚を使えている印象。あとは初めてとなる57.5キロがひとつ鍵を握るかも知れません。
◆次走要注意
・12/29 東京大賞典【ハナズレジェンド】(6人7着)
ダート2戦目がGI。こんな厳しい状況でもメンバー最速上がり35.7秒の繰り出したところにダート重賞なら十分に通用する素質を見せてくれたと思います。馬込みで我慢できることが強みになりそうですし、今後も坂井瑠星騎手とのコンビで期待したいと思います。
[メモ登録用コメント] [ダート]最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け。
◆開催おすすめの調教適性
<中山芝2000m>
◎追い切り本数が多い調教タイプで最終追い切りが坂路馬場
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
前回も取り上げた中山芝2000mですが、AコースからCコースになることで変化したのが、調教量。1周距離が変わってくる(約37m)ことが、追い切り本数の多い馬にとって有利なコース設定になるのでしょう。そして、最終追い切りが坂路有利というのは、中山の連続開催というところが影響しているのかも知れません。ちなみに、昨年の中山金杯勝ち馬トリオンフは標準多め坂路で最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップでした。
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