【中山金杯予想】注目ポイントはブルードメアサイアー
強い遺伝力を誇る名牝系出身らしく母の父として大活躍
年度が変わってみんな年齢が1歳加算された。ふつうはこれからまだ上昇の見込める4歳、5歳馬が主軸か。ただ過去10年、中山金杯で馬券に絡んだ計30頭のうち、6歳以上馬13頭は順に「11、2、4、5、8、5、1、1、4、10、2、6、11」番人気だった。
1歳の加算で明らかに人気は下がる。つい1週間前まで5歳馬だったのに、今週から6歳になって急に能力が衰えるわけがない。たとえば、7歳表記になったテリトーリアル(父Teofiloテオフィロ)は、先週まで6歳。狙いたい馬なら評価を落とす必要はない。
昨年の全日本のブルードメアサイアー(母の父)ランキングは、1位キングカメハメハ、2位サンデーサイレンス、3位クロフネ、4位アグネスタキオン…の順位に変わった。13年間も1位を続けたサンデーサイレンスがついに2位に退いた。ランキング上位の顔ぶれ(年齢)からみて、「3位→2位→」から躍進したキングカメハメハの時代がしばらく続く可能性が高い。
3年連続4位のアグネスタキオン(父サンデーサイレンス)は、種牡馬として送った世代数は少ないが、強い遺伝力を誇る名牝系出身らしく、母の父として大活躍している。
中山金杯の伏兵ヴァンケドミンゴ(父ルーラーシップ)と、ココロノトウダイ(父エイシンフラッシュ)。京都金杯ではラセット(父モンテロッソ)の母の父がそのアグネスタキオン。少し時計のかかる馬場で、ハンデ戦だから怖い。
ヴァンケドミンゴから入りたい。勝ったバイオスパーク(父オルフェーヴル)を筆頭に、11月のGIII福島記念2000mに出走していた馬が6頭もいるが、通ったコースの違いを考えると、首差2着のヴァンケドミンゴは勝ったにも等しい内容だった。
バイオスパークが2キロ増の57キロ。ヴァンケドミンゴが1キロ増の56キロ。同じ55キロだった負担重量に差がついたのも、ヴァンケドミンゴに有利だろう。
全4勝が福島コースに集中するが、2000mの自己ベスト1分58秒5(上がり34秒7)は中山2000mの記録であり、中山に対する死角はない。全兄サンリヴァルは、2018年の皐月賞2着馬。また、同じく1999年のオークス馬ウメノファイバーを祖母にもつイトコのヴェルデグリーン(父ジャングルポケット)は、5歳時に中山2200mオールカマーと、6歳時に中山2200mのAJCCを勝っている。
ヴァンケドミンゴから、上昇ヒシイグアス、好仕上がりのダーリントンホール中心に、人気落ちの7歳馬テリトーリアルも相手に加えたい。
また、1位に立って勢いに乗る母の父キングカメハメハに注目するとき、京都金杯では最低人気で激走した4走前以上に今回は動いたメイケイダイハード(父ハードスパン)。中山金杯では、調教は今イチでも鞍上横山武史騎手が昨年関東リーディング1位のシークレットラン(父ダンカーク)は侮れない。