▲菊花賞でコントレイルを追い詰めたアリストテレス、その真価とは? (C)netkeiba.com
無敗の三冠馬の誕生であまり取り上げられてこなかった、今年の4歳世代にフォーカス。菊花賞2着馬アリストテレス、ダービー3着のヴェルトライゼンデなど、4歳世代がAJCCで本格始動します。この世代の真価とは? 須田鷹雄さんが出走予定馬の実力を1頭ずつジャッジします!
(文=須田鷹雄)
GI勝利、最有力候補はアリストテレス
明け4歳の世代を語る場合、まず欠かせないのが三冠馬コントレイルとその他の馬の関係性だろう。
三冠馬が出るということはその他の馬が弱いと解釈されることもあるようだが、そうとも限らない。ミスターシービーの世代は当時あまり強くない世代のように言われていたがカツラギエースやスズカコバンがGIを勝ったし、本格化の遅かった中からギャロップダイナも出ている。
シンボリルドルフの世代からはスズパレード、ナリタブライアン世代からはサクラローレル、ディープインパクト世代からはエイシンデピュティなどが出ており、三冠馬以外に芝2000m以上の古馬GI勝ち馬が出なかったのはオルフェーヴル世代くらい。ただその世代からはロードカナロアを筆頭に芝1600m以下の古馬GI勝ち牡馬が6頭も出ている。
そう考えると、明け4歳世代からさらなるGI馬が出てくると考えるほうが自然だし、AJCCに出走を予定している4歳馬がそれであっても不思議ではない。
個人的にいちばん可能性が高いと考えるのはアリストテレスだ。今年の天皇賞・春を勝ってもおかしくないと思っている。