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【東京新聞杯・きさらぎ賞予想】舞台替わりで異なる調教適性が求められるきさらぎ賞

  • 2021年02月03日(水) 18時00分

遅れは心配なし!追いつきそうになったのもこの馬の脚力だからこそ


 今週末の重賞は2つ。東京芝1600mで行われる東京新聞杯と例年なら京都芝1800mのきさらぎ賞ですが、今年は中京芝2000mで行われます。距離はもちろんですが、回りやコースの起伏も違うだけに、例年とは全く違う調教適性になるかなと思っています。

 そうなってくると、参考にすべきは若駒S。同じ距離で行われた3歳オープンですから、ここから調教適性のヒントを探るつもり。先週のシルクロードSも同じ距離で行われた淀短距離Sを参考にした調教適性で◎シヴァージにすることができましたので。東京も含め、今週も調教適性重視で皆様のお役に立つ予想を提供できるように努力致します。

【東京新聞杯/ヴァンドギャルド】

 昨年のこのレースは6着ですが、同じく昨年の秋に行われた同じ条件の富士Sで重賞初勝利。というわけで、今回人気に推されるのは当然なのかなと思いますが、先週までの調教欄を見ると、1月21日の坂路、1月31日のCWと中10週のローテーションを考えれば、かなり少ない調教量になっています。ちなみに昨年もほぼ同じようなローテーションでしたが、10本の追い切り。この違いをどう判断するか。

 また、前記した追い切り日程の中で、1週前追い切りにあたる1月27日近辺の時計がありません。最終追い切りが芝馬場で単走というのはこれまでに何度も経験しているパターンなので、気になりませんが、1週前に時計がないのは昨年の東京新聞杯はもちろん、富士Sとも違うパターンになります。

ヴァンドギャルド

ヴァンドギャルドは少ない調教量がどうなるか(2月3日撮影)


【東京新聞杯/トリプルエース】

 中1週での出走となった京都金杯は8着。55キロのハンデを考慮すれば、少し物足りない着順ですが、メンバー2位の上がり33.9秒を使って、勝ち馬から0.5秒差なら悲観する内容でもないはず。中4週になる今回も坂路中心の追い切りで仕上げてきています。

 週中、週末ときっちりと本数をこなしているので、レース間隔があいたことには全く問題がありません。もともと追い切りで動く馬とはいえ、最終追い切りも坂路で4F52.7秒。4F目12.4秒でラストが最速になるラップを踏むことができていますし、調教内容に関してはほぼ万全。あとは56キロを背負って、このメンバーでどこまでやれるかという部分でしょう。

【東京新聞杯/ヴェロックス】

 長期休み明けの中日新聞杯を好走して、前走が凡走。距離なのか、馬場なのかという部分でどちらの疑問も解消できそうな開幕2週目の東京マイルを選ぶあたりがさすがの陣営といった気はします。ただ、個人的には前走時の最終追い切りは併せ馬での動きに余裕がなかった気がしているので、状態面に関しても疑問は持っていました。

 今回は最終追い切りがCWで単走。藤岡佑介騎手が跨っていましたが、スピード感のある動きを見せたと思います。中2週という、これまでで最もレース間隔の詰まったローテーションになりますが、これにより1週前追い切りが坂路になったり、これまでにはないパターンですから、新たな一面を見せてくれる可能性は十分にあると思います。

ヴェロックス

スピード感のある動きを見せたヴェロックス(2月3日撮影)


【きさらぎ賞/ヨーホーレイク】

 前走ホープフルSは約2ヶ月半ぶりのレースだったとはいえ、1ヶ月前から栗東でしっかり乗り込んでの調整。ただ、CWオンリーの調教内容で坂路は併用していませんでした。新馬に関しても、紫菊賞に関しても、坂路を併用していただけに、今回の調整はそこがどうなるかという部分には注目していました。

 すると今回は週末が坂路という追い切りがあり、併用調教になりました。そして、最終追い切りも坂路。これは2走前と同じです。ただ、4F55.5秒、1F13.2秒という内容は少々地味。このあたりは中5週でも十分すぎるくらいに乗り込んだという結果なのかも知れません。4F目最速ラップでなかった最終追いという点は気になりますが、だからといって状態が悪いというわけではないはずです。

【きさらぎ賞/ラーゴム】

 デビュー前の追い切りやアイビーSの時は週末に坂路で時計を出すというパターンでしたが、前走の京都2歳Sでは帰厩当初の坂路が15-15で時計になった程度で、基本的な追い切りはCWというパターンになっていました。これは斉藤崇史厩舎としてはよくあるパターンで、クロノジェネシスの好走例を考えると、ここから更に上のステップへと向かうのかも知れません。

 というわけで、今回も坂路での追い切りはなし。すべてCW追い切りですが、動き自体は活気に溢れているといってよいでしょう。最終追い切りはステラリアとの併せ馬という表記になっている調教欄がほとんどだと思いますが、6F標識手前では3秒も4秒も離れているような状況。それゆえに斉藤厩舎特有の前を見ながらという追い切りだったと思いますが、この馬の脚力ゆえに追いつきそうになったという感じでしょう。ですから、この差でゴール前の遅れは当たり前。むしろ、6F81.3〜5F65.5〜4F51.1〜3F37.8〜1F12.7秒という時計で動いた点を評価すべきだと思います。

ラーゴム

活気に溢れているラーゴム(写真奥、2月3日撮影)


◆次走要注意

・1/31 シルクロードS【セイウンコウセイ】(15人5着)

 最終追い切り南Wでの動きは左回りだったということもあり、中京での好走がイメージできる内容でした。やっぱり追い切りで動けば、レースでも結果は出るタイプ。年齢を重ねた今なら、併せ馬で追走して馬なり同入か先着というのが好走パターンのような気がします。

[メモ登録用コメント] [高松宮記念]最終追い切りが南Wで併せ馬を追走して馬なりで同入か先着なら激走気配。

◆開催おすすめの調教適性

<東京ダート2100m>
◎最終追い切りが南Wで5F68秒以下
○追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ

 1月31日の3歳未勝利。○◎○で決着して、3連複36120円という配当でした。南Wで5F68秒以下って、遅い時計に思えますが、ダートの長距離を走る馬にとってはこの時計を出す追い切り自体が多くありません。実際、このレースも該当馬はラヴォラーレしかいませんでした。それだけスピードが重要な調教適性ということになります。

 また、4着5着が8番人気12番人気の追い切り本数が標準以上の併用系統でした。◎の調教適性をクリアする馬がいなければ、併用狙いでも十分に高配当を狙うことができると思います。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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