【中山牝馬S予想】中山、道悪ともにこなせる馬に注目
軽ハンデ馬を中心に手広くいきたい
牝馬限定のGIIIのハンデ重賞なので、もちろん最初から波乱含み。最近10年の1番人気馬は【1-2-2-5】にとどまる。53キロ以下の軽ハンデ馬が5勝し、馬券に絡んだ30頭中、17頭を53キロ以下の軽量馬が占めている。まして今年は金曜からの雨の影響があること必至。雪が激しく降り不良馬場の昨2020年は「3、14」番人気の1、2着。その前に重馬場だった2012年は「8、7」番人気の決着だった。
4歳ホウオウピースフル(父オルフェーヴル)から入りたい。3歳の昨春は休み休みの出走だったが、フローラS(東京2000m)を1分58秒7で首差2着。勝ち馬はつづくオークスを2着したウインマリリン(エリザベス女王杯も4着)だった。
そのオークス。ホウオウピースフルは坂上から伸び切れず8着だが、勝ったデアリングタクトと0秒6差。今回も対戦する4着リアアメリアとは0秒3差しかなかった。
2018年の有馬記念馬ブラストワンピース(父ハービンジャー)の半妹。スケールはともかく、同じ大竹厩舎所属の兄妹だけに、間隔を空ける出走スケジュールも、ポン駆けが利くのも同じ。
また、前走まで中山に良績はなかったが、12月のディセンバーS(中山1800m)は、直線インから上がり最速の35秒2で一気に伸びて4着。コースに不安はないことを示した。そのディセンバーSは、トーラスジェミニが二の足を使って逃げ切る前半1000m通過61秒3のスローだったが、この流れに乗って先行して2着(上がり35秒7)のサトノダムゼルとは0秒3差だけだった。
有馬記念のほかに、昨春のAJCCを制している半兄ブラストワンピース、2009年の日経賞を制したアルナスライン(祖母ツルマルグラマーの弟)と同じように、中山不向きではない。母ツルマルワンピース(父キングカメハメハ)は、雨の不良馬場で勝ったことがあり、半兄のブラストワンピースは有馬記念も、AJCCも稍重馬場だった。少し時計を要するコンディションも不利ではないと思える。
前回は秋華賞を18着に大敗後の一戦。テン乗りだった大野騎手は慎重に後方から進んだが、本来は流れに乗れる自在型。仕上がり上々だけにチャンスはある。
同じ53キロにとどまったサトノダムゼル、ドナアトラエンテ。さらにフェアリーポルカなどを本線に手広くいきたい。