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【皐月賞】先輩クロノジェネシスに続け! ドバイ帰りの北村友一騎手 ラーゴムとGl獲りへ

  • 2021年04月11日(日) 18時02分
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▲斉藤崇史調教師(左)と北村友一騎手、“クロノジェネシス”コンビで挑む皐月賞 (C)netkeiba.com


ドバイから帰国し、自宅で隔離中の北村友一騎手。帰国から14日間にわたる隔離は想像していた以上に心身ともに厳しいようですが、結婚したばかりの奥様が支えてくれているといいます。

今週水曜日に隔離が明けると、週末にはGl・皐月賞にラーゴムで挑みます。レースでは掛かる面を見せながらも、オルフェーヴル産駒らしい力強い走りできさらぎ賞を勝った同馬。ドバイシーマクラシックで激戦を演じたクロノジェネシスと同じ「チーム斉藤崇史厩舎」でクラシック制覇を狙います。

(取材・構成=大恵陽子)

※このインタビューは電話取材で行いました

最初に感じた手応え「能力を秘めている」


――まずはドバイからお帰りなさい。ドバイシーマクラシックは2着でしたが、外ミシュリフ(1着)、内ラヴズオンリーユー(3着)との大接戦は手に汗握りました。

北村 勝てたらよかったんですけどね。一瞬、ラヴズオンリーユーに少し前に出られたんですけど、バテずに頑張ってくれました。

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▲ドバイシーマクラシックで2着に健闘したクロノジェネシス (C)netkeiba.com


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▲自身初の海外遠征を経験した北村友一騎手 (C)netkeiba.com


――コロナでいろいろと制約がある中でのドバイ行きに覚悟を感じました。

北村 行かないという選択肢はないと思います。でも、負けたんでなんとも言えないですけどね…。

――デビューからずっとコンビを組んできた馬で、勝てれば最高の結果だったでしょうが、挑戦しなければ始まりません。北村騎手にとっても初めての海外遠征で、調教にも騎乗していましたね。

北村 僕はほとんど何もしていなくて、馬と戯れていました(笑)。競馬場での調教なので、のんびりっていうより淡々としていました。それと、砂がよく舞っていましたね。晴れていてもピカッと晴れている日はなくて、黄砂よりヒドいです。僕は大丈夫でしたけど、人によっては目が痒いと言っていました。

――現在は自宅で隔離中とのことですが、期間はいつまでですか?

北村 13日の火曜日までです。14日からは調教に乗れるんですけど、ちゃんと乗れるか心配です。関空に帰国して、ホテルで3日間の隔離があったんですが、人をダメにしますね(苦笑)。狭い部屋から一歩も出られずに3日間を過ごしていましたから。

――ホテルの部屋だと筋トレをするにもスペースに限りがあるでしょうし、隔離中のモチベーションの維持も大変そうです。でも、隔離が明けると早速18日には皐月賞。きさらぎ賞を勝ったラーゴムと参戦予定です。第一印象は?

北村 乗り味が良くて、能力を秘めているなと感じました。あの頃はすごく乗りやすくて、追ってからいい脚が持続するな、と思いました。

――「あの頃は」ということは…

北村 今はだいぶスイッチが入ってきて、口が強くなってきた印象があります。新馬戦はそんなに力んでいる感じはなくて、3番手外で上手に走っていたと思うんですけど、レースを重ねるごとにそういう面を出してきて、前走のきさらぎ賞でも前半に掛かりました。

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▲きさらぎ賞優勝時のラーゴム (C)netkeiba.com


――そんなレースぶりでも勝って強さを感じましたが、これからは前向きな面がポイントになりそうですね。

北村 そうですね。走りは力強くて、いい脚が長く持続する馬です。血統的にも短い距離の馬ではないので距離は保つとは思いますけど、これからの気性次第ですね。

――クロノジェネシスもテンションが上がりやすい馬だと以前おっしゃっていました。

北村 それが、年を重ねるごとに落ち着いてきました。牧場と担当の和田さんの教育が良かったんじゃないかなと思います。ラーゴムもそうなってほしいですね。

仕事スイッチをオン! いざ皐月賞の舞台へ


――2週続けてCWコースで追い切られています。実際には騎乗できていませんが、ご覧になっての印象は?

北村 良くなっているかって言ったら分からないですけど、乗りづらくもなっていないですし、順調そうだな、と感じます。調教はめちゃくちゃ動くタイプではないですが、今回はよく動いているんじゃないですかね。

――クロノジェネシスと同じ「チーム斎藤厩舎」ですね。

北村 斎藤先生にはお世話になっていて、感謝しています。クロノジェネシスにデビューからずっと乗せ続けてもらえているのも先生のおかげです。違う馬であっても、結果を出して恩返しをできればなと思います。

――北村騎手にとっては年末に結婚を発表した奥様の存在も大きいのではないですか?

北村 あの時は新聞とかにも取り上げてもらって、盛り上がっていましたね。でも、年を越したら一緒で、今は意識していないくらい普通になっています。今回の隔離中、奥さんがいてくれるのでなんとか過ごせていますし、帰国直後のホテルでは野菜がほとんどないお弁当だったのが、自宅での食事で元気になりました。ホント、ありがたいですね。

――さて、ラーゴムにとって皐月賞コースへの適性はどうでしょうか?

北村 適性があるとは言えないですけど、問題ないと思います。

――改めて皐月賞への意気込みをお願いします。

北村 いまは隠居して家に引きこもっている無趣味なおじいちゃんみないになっていて、競馬勘がまったくないので、どういう気分になるのかなと思いますが、水曜日から仕事に行けばスイッチが入るんじゃないかなと思います。がんばります!

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▲仕事モードマックスになった時のグランプリジョッキーは、コワい! (C)netkeiba.com


(文中敬称略)

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