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大阪杯・皐月賞回顧 レイパパレで勝利、川田騎手が仕掛けた“心をへし折る”逃げ 【月刊 川田将雅】

  • 2021年04月23日(金) 18時02分
VOICE

▲今回は大阪杯と皐月賞の回顧をお届けします (撮影:桂伸也)


今月からスタートした、川田将雅騎手の新連載『VOICE』。初回コラムは、非常にたくさんの皆様に目にしていただきました。ここに深く御礼申し上げます。

今回のテーマは直近の話題をお届けする「月刊 川田将雅」。GIの高松宮記念、大阪杯をはじめ、圧巻の4週連続重賞勝利中。振り返りたいレースがたくさんあるため、今回は22日(木)23日(金)の2日連続で回顧をお届けします。

本日取り上げるのは、無敗で制したレイパパレの大阪杯。逃げ切り勝利の裏には、川田騎手が仕掛けた巧妙な心理戦がありました。また、1番人気に支持されるも、無念の15着となったダノンザキッドの皐月賞も振り返ります。

(取材・構成=不破由妃子)

鐙のアクシデントは想定済み


──大阪杯では、レイパパレで大仕事を成し遂げました。

川田 やってくれましたね。

──しかも圧勝! 非常に前進気勢が強く、難しい馬だとおっしゃっていましたが、あの日のレイパパレは違ったのですか?

川田 前走のチャレンジCに比べれば、圧倒的に穏やかな状態で返し馬を走ることができました。進み過ぎるところはありますが、コントロールできる範囲内で返し馬を終えることができたので、今日は精神的によく我慢してくれているなと思いましたね。

──レイパパレ自身も、無敗で底を見せていない魅力があったとはいえ、相手はコントレイル、グランアレグリアなど、現役最強を争うメンバー。正直、勝ち負けできる手応えというのは、どの程度あったのでしょうか?

川田 「これなら勝ちにいける」という感触を得たのは、競馬の直前です。馬場状態を確認しつつ、いい雰囲気で返し馬を終えることができて、ポケットもこの馬なりに穏やかに過ごしながら、改めてほかの馬たちを確認しました。

 そこからゲート裏まで行くときに、もう一度キャンターをしてみたんですけど、より整えてキャンターに下したんですよ。そのときの走りが本当に素晴らしく、総合的に考えて「これなら」と思えるものだったので、ああいう競馬を組み立てることにしました。

──そういえば、スタートで川田さんがバランスを崩すシーンがありましたね。ちょっとヒヤッとしました。

川田 右の鐙が外れて、一本背負いされそうになりました(笑)。でも、それもある意味、想定済みでした。

──まさかの想定済み。

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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