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【ヴィクトリアマイル予想】なにかあるとしたら極端な前残り展開

  • 2021年05月14日(金) 18時00分

○○組は前走着順だけで評価しないようにしたい


 よほどのことがなければグランアレグリアが勝てるはずの一戦。大阪杯は馬場状態の影響もあって大きく負けてしまったが、折り合いは予想以上についていた。マイルは1200mからの延長でも結果を出しているだけに、2000mからの短縮ならばさらに結果は出しやすそう。なにかあるとしたら、極端な前残り展開になってしまった場合か。

 レシステンシアは高松宮記念で差す競馬ができたのは収穫。ただ、溜めるとか溜めないとかを考えないでよい1200mだったからうまくいった面もある。東京芝1600mを一気のスピードで押し切れるかどうかは問題だし、今回はハナへ行った場合脚質的に競合する馬もいる。NHKマイルカップ(2着)を考えるとそれでも行ったほうがよいかもしれない。Bコース替わりでラチ沿いの芝コンディションが良い可能性もある。

 この2頭に続く人気になりそうなのがデゼル、マジックキャッスルの阪神牝馬S1、2着馬。阪神牝馬Sが1600mになって以降毎年1頭はこの組から馬券に絡んでいるが、「阪神牝馬S組のヴィクトリアマイル人気最上位馬が、レース結果としても最先着」というのは昨年のサウンドキアラだけ。この組は前走着順だけで評価しないようにしたい。

 そのサウンドキアラは高松宮記念からの参戦。昨年このレースで2着したあとは牡馬相手の戦いに挑んでいたため結果が出ていないが、着差はそう大きくない。高松宮記念にしても、はじめての1200mで0.4秒差6着ならそう悪くはない。そこまで人気にならないならリピーター好走に期待したい。

 テルツェットは4連勝の勢いでここに臨む。6戦5勝で底を見せていないだけに期待は大きいが、GIレベルでどうかは正直やってみないと分からない。ダービー卿の53キロから未経験の55キロというところも考慮しなければならないだろう。

 ダノンファンタジーやリアアメリアといった馬の復活も待たれるところ。このレースは過去のGI級が復活することも多いが、ヴィクトリアマイルそのもので好走歴のある馬が復活したというケースが多く、この2頭はあてはまらない。ただダノンファンタジーのほうは定量GIIを勝った3走後なので、単純に侮ってはいけない面もある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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