タフなファミリー出身でまだまだ衰えなし
大波乱こそないが評価の分かれる難しいハンデ戦らしく、最近10年、1番人気馬、2番人気馬、3番人気馬はそろって「3連対」止まり。馬券に関係した全30頭のうち、ちょうど半分の15頭を上位5番人気に入らない伏兵が占めている。
福島【2-3-0-0】の7歳クレッシェンドラヴ(昨年の勝ち馬)、同じく福島【4-1-1-0】の巧者で昨年3着のヴァンケドミンゴのように、夏の福島開催を待っていた馬に注目。また、ローカルの平坦に近いコースを狙ってきたベテランは侮れない。
7歳ワンダープチュック(父ハーツクライ)が狙える。勝ち星こそないが、福島【0-2-0-0】であり、当然このレースを狙っていた。20歳の今年、種牡馬を引退したハーツクライ(タフな成長力を伝えた)産駒らしくオープンに昇級したのは昨2020年、6歳秋になってからのこと。ベテランでも衰えはない。
格上がり初戦の毎日王冠こそ一気の相手強化で凡走したが、その後の前3戦は「0秒5、0秒3、0秒6」差の善戦。着順ほど負けていない。渋馬場【3-1-0-3】の巧者であり、同時開催の小倉のような高速馬場ではないのは好材料。少し時計がかかれば台頭可能だ。
また、先週のラジオNIKKEI賞は先行が残るスローだったが、ここは逃げ=先行型の伏兵が複数いる。先週の今週でもありスローはないと思える。差すワンダープチュック向きの展開になる可能性が高い。
タフなファミリー出身であり、前走、久しぶりに勝ってここに出走するベテラン8歳のマウントゴールド(父ステイゴールド)と同じ一族。マウントゴールドの祖母コブラ(USA)と、ワンダープチュックの母ウイングドキャット(USA)は姉妹になる。
人気のヴァンケドミンゴ、クレッシェンドラヴ、右回りのここで復活を期すワーケアのほかでは、穴馬に近親の8歳マウントゴールドと、状態の良さが目立った6歳トラストケンシン(父ハーツクライ)を加えたい。
「プロキオンS」の小倉は芝だけでなく、今週はダートも高速。全5勝をダートで記録する4歳サンライズホープの小倉ダート1700mの持ち時計1分42秒9は、出負けして後方に置かれた際のもの。前走からブリンカーを装着し、一段と粘り強くなっている。ちょっと人気になりすぎではあるが、スピード決着で能力全開が望める。