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【函館記念予想】常識に沿った予想ではどうにもならない難解な重賞

  • 2021年07月16日(金) 18時00分

良い穴馬を軸にする場合には押さえに回したい人気2頭


 函館記念は難解な重賞で、常識に沿った予想ではどうにもならない面もある。

 カフェファラオの初芝は正直判断が難しい。父を考えると芝をこなしても不思議ではないが、別種目に斤量を背負う立場で挑戦するというのは有利ではない。馬券的な観点で言うと人気になる段階でリスクのほうが大きいので、なにか良い穴馬を軸にする場合にはひもで押さえる、程度でよいのではと考えている。

 マイネルウィルトスは連勝の勢いが魅力。前走の圧勝ぶりもあって上位人気になりそうだ。ただ前走は極端な馬場だったし斤量も2キロ増。こちらも上位人気なら馬券では押さえに回したいところ。

 トーセンスーリヤは安定して前に行けるところが魅力。函館は2年ぶりだが、条件戦では好走できていた。しぶとく残して馬券圏内、というイメージは湧く。

 サトノエルドールは巴賞勝ち。今年はもろもろ変則日程になっているので事情が異なるかもしれないが、巴賞組は好走してきた馬を疑って負けてきた馬を買うというのが函館記念のセオリー。その線でいくと巴賞を人気薄で好走したマイネルファンロンも馬券の中心にはせず、当時上位人気で凡走したワールドウインズやジェットモーションを再度評価してみたいところだ。

 アドマイヤジャスタは昨年大穴をあけたが、当時は展開がハマった面もあったし、持ちハンデも2キロ増えている。その後のレースぶりを見ても、再現を期待するのは難しいように見えるが……。

 バイオスパークは昨年の3着が展開利によるものではないのでそこは評価できるが、こちらも福島記念を勝ってしまったため斤量のアドバンテージが無くなった。最近は差し馬としての色彩が強くなっているので、展開次第というところか。

 レッドジェニアルは前走をノーカウントとすれば馬券の対象になりうる。2020年鳴尾記念だけ走ればここでは足りるはず。ただこの馬も自分で競馬は作れないので展開待ちだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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