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「収穫やね」キタノインディとの一戦を回顧&強かった馬が急に走らなくなる理由は?

  • 2021年11月02日(火) 18時01分

キタノインディで大激走!「思った通りの競馬。あの馬、走るわ」


先週の西脇Sでは、13番人気キタノインディで際どい2着! 前走12着からの大激走で、大いに馬券を盛り上げてくれました。これには小牧騎手も「あの馬、走るわ」と確かな手応えを得た様子。引き続き、目が離せないコンビとなりました。このほか、「強かった馬が急に走らなくなるのはなぜ?」といった興味深いユーザー質問も。今週も太節をお楽しみください!(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

──先週はキタノインディが熱かったですね! 13番人気での大激走でした(10月30日・阪神10R・西脇S2着)。

小牧 惜しかったねぇ。3着馬に競り勝ったと思ったら、内からこられてしまった。あそこまでいったら勝ちたかった…。でも、収穫やね。いい競馬はできたから。

──大収穫でしたね。前走は連闘で逃げて12着だったわけですが、前走後「差す競馬を覚えさせればよかった」とおっしゃっていたので、今回はどういう競馬をするのかなと注目していました。

小牧 ここ何走かは、逃げていつも競られていたから。前走は結果的に逃げる形になったけど、もともと逃げんでもやれるだろうと僕は思ってた。今回、外枠だったら大丈夫やなと思っていたら、外が当たったしね(7枠13番)。思った通りのレースができたわ。

──結果だけを見ると、まさにガラリ一変だったわけですが、馬自身に変化は?

小牧 いや、馬は変わらんよ。前走も今回もいい状態やった。

──前を追いかけ過ぎずの外3番手。小牧さんも自信満々で乗っているように見えました。

小牧 うん。もうね、慌てず騒がず。それにしても、走るわ、あの馬。次もいい競馬ができると思うよ。楽しみですね。

──休み明け2戦目となったニホンピロマリブは、直線で頑張れずに7着。変わり身を期待していたのですが。

小牧 ん〜、まだ本物じゃないねぇ。ちょっと苦しがっているところがある。もう少し時間がかかるかもしれんね。本来は、あんなに負ける馬じゃないから。

──いい頃のマリブを知っている小牧さんが感じる復活のカギは?

小牧 なんともいえんねぇ。直線で全然伸びてくるところがないから。楽しみにしていた馬やし、少しずつでもよくなってくれたらいいんやけどね。

──さて、今週ですが、サワーホマレーが時計を出していますね。

小牧 うん、今週使うよ。先週坂路で乗ったけど、馬はいい感じや。今度こそなんとかしたいね。まずはひとつ勝ちたい。あとは、服部厩舎の新馬にも乗る予定です。

──フェノーメノ産駒のミラクルスターですね。

小牧 先週調教で跨ったけど、なかなかいい感じやった。そうそう、服部厩舎は先週、通算200勝を達成されて。まだお会いできていないから、まずはこの場を借りて…先生、おめでとうございます!本当にお世話になっているからね。僕ももっともっと貢献できるように頑張らな。

──期待しております!では、ユーザーからの質問です。「ゴルフ好きの小牧騎手に質問です。ゴルフは性格が出るといいますが、ご自身のプレーでそれを一番感じるのはどういうシーンですか?」

小牧 僕はとにかくヘッドアップが多いわ。打った瞬間、すぐにボールを目で追いかけてしまう。そうすると、顎が上がってしまうからダメやねん。自分でわかってるんやけどね、ヘッドアップって。要するにせっかちなんやね。

──せっかち…なんかわかる気がします(笑)。

小牧 あとは、構えたらすぐに打ちたくなるし。今日もゴルフに行ってたんやけど、パターが下手くそやった…。ホームランばっかりや(苦笑)。まぁそれはせっかちとは違うけどね。久しぶりやったからかな。そういうことにしておいてください(笑)。

──続いての質問です。「強かった馬が急に走らなくなることがありますが、小牧騎手の経験上、どういう理由が多かったですか? 実際の経験から教えていただきたいです」

小牧 そうやなぁ。たとえばやけど、調教中のケガとかね。骨折までいかなくても、ケガが原因でトモに力が入らなくなったり。そういうので途端に走らなくなる馬もいるよ。それまでそんなことなかったのに、急にレース中にモタれ出したりしてね。モタれるということは、バランスが悪いからモタれるわけで、痛いところがあったりするとそうなるんですわ。乗っていてすぐにわかるよ。

──ちょっとしたケガであっても、そこまで変わってくるんですね。

小牧 程度にもよるけどね。あとは、放牧に行くと乗り手がいろいろ替わるでしょ? 技術があっても、人それぞれの癖があるから、相性次第では口向きが悪くなったりすることもあるし。あとは精神的なダメージで走らなくなる馬もいるね。レース中は、挟まれたり躓いたりといろいろあるでしょう。用心深い馬やったら、次から怖がるようになってしまう場合もあるし。なんせ生き物やからね。これ以外にも、いろんなパターンがあると思うよ。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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