▲望来騎手の目に映る“騎手・岩田康誠”の素顔とは (撮影:桂伸也)
岩田望来騎手をゲストにお迎えしての対談。第3回目の今回は、父であり、騎手の大先輩である、岩田康誠騎手について。
ダイナミックな騎乗、“何か”をやってくれそうな期待感…個性的で魅力ある岩田康誠騎手ですが、望来騎手の目にはどう映っているのでしょうか。「自分がデビューしてみて、改めてそのすごさがわかります」――望来騎手の胸中に迫ります。
(取材・構成=不破由妃子)
父譲り!?「望来も狭いところを突いてくるもんなぁ」
佑介 子供の頃、岩田さんは厳しいお父さんだったの?
望来 いえ、母親のほうが厳しかったです。兄の幼稚園時代の写真で知ったんですけど、園田にいた頃の父は、幼稚園の行事でヒーロー役をやったり、親子競技にも積極的に参加してくれていたみたいです。中央に入ってからは、そういう機会はほとんどありませんでしたけどね。
佑介 土日は絶対に競馬だもんね。
望来 そうですね。でも、小学生の頃、夏休みは北海道に連れて行ってくれて、一緒に滞在していましたよ。それはすごくいい思い出です。
──家でも競馬の話はしていたんですか?
望来 ほとんどしなかったです。大きいレースを勝ったときも、「おめでとう」「ありがとう」で終わり(笑)。競馬場での父は、勝ったときにゴール前で感情を爆発させるじゃないですか。そこで出し切るのか、家に帰ってきたときの父はすでに燃え尽きているというか、完全にオフの状態でしたね。