波乱傾向にある東京ダート1600mのおすすめ調教適性とは…
今週は今年最初のJRAのGI、フェブラリーS。テーオーケインズ、チュウワウィザードといった昨年のチャンピオンズCの1着、2着が海外遠征。昨年の覇者の参戦はあるものの、メンバー全体は混沌とした印象があります。
これに加えて、今年の東京ダート1600mはどうも波乱傾向。先週土曜日の最終レースで3連単1460万馬券が出たことが、そのイメージを強くしているような気もしますが、未勝利と新馬を除く今開催の8レースで単勝二桁人気が5頭も馬券に絡んでいます。実はこの5頭に調教的な共通点があって、今年はこの調教適性で人気薄を狙ってみようと思います。詳しい説明はウマい馬券に記したいと思いますので、どうぞご期待ください。
【ダイヤモンドS/ヴェローチェオロ】
菊花賞6着の後は、中山芝2500mの自己条件をきっちりと勝って、重賞への参戦。ここまで重賞は菊花賞を含め、4回出走していますが、うち3回は5着で掲示板を確保。ややジリっぽいイメージは抜けませんが、そんなキャラに向きそうな距離であることは間違いありません。
今回は1週前追い切りがCWでしたが、これはひめさゆり賞、三田特別を勝った時と同じパターン。また、今回は週中のCW追い切りが増えており、この距離に向けてのトレーニングを積んでいるといった印象を受けます。中7週と調整の難しいローテーションだったと思いますが、坂路でもある程度の負荷をかけた併用調教を課しており、調教内容はほぼ万全といってよいでしょう。
調教内容はほぼ万全のヴェローチェオロ(2月15日撮影)
【京都牝馬S/スカイグルーヴ】
3歳時に京成杯で2着したものの、その後は重賞で人気を裏切る結果が続き、秋も自己条件で大敗するなど、低迷期がありました。そんなことがありながらも、前走は4ヵ月の休養明けを美浦でしっかりと南W、坂路の併用調教で仕上げて1着。個人的にはこの調教内容がベストだと思います。
今回は阪神競馬場でのレースということもあってか、栗東に滞在しての調整。栗東で4本の追い切りを消化していますが、調教量としてはこれだけ。この調教内容だと前走のような信頼は、というのが個人的な印象です。
栗東に滞在して調整をしたスカイグルーヴ(2月15日撮影)
【小倉大賞典/ヴァイスメテオール】
前走菊花賞は休み明けで初めての3000m。過去にこのローテーションで菊花賞を制した馬はいましたが、あれは規格外と考えるべき。今回、レース間隔はあきましたが、この距離に戻してきたこと自体、巻き返す可能性が十分だと思います。
そして、調教量に関しては、美浦でしっかりと追い切りをこなしてからの栗東滞在。栗東でも緩めることなく乗っているのは、先週の洛陽Sで2着したダーリントンホールと同じ。あとは55キロで古馬との初対決ですが、それ以上に今の荒れた小倉の馬場というのが、この馬にとってはプラスになる材料かなと思います。
ヴァイスメテオールは今の荒れた小倉の馬場がプラスになりそう(2月15日撮影)
【フェブラリーS/レッドルゼル】
前走JBCスプリント以来ということで、気になったのは体調面。普段の調教の様子を見ていると、少し太く感じたので、お話しする機会があった安田景一朗調教助手に聞いてみると数字的には全く問題ないとのこと。むしろ、体調に関しては、すこぶる良好といった返答をいただきました。
確かに、追い切り本数は入念にこなしていますし、1週前追い切りも坂路で2F24.5秒。最終追い切りは時計しか確認していませんが、坂路で4F51.7秒をマークしたようですし、きっちり仕上げてきています。この動きがどんな感じだったかということは、重賞捜査網で解説したいと思いますが、数字を見た印象は休み明けでも好勝負という判断でよさそうです。
きっちり仕上げてきているレッドルゼル(2月15日撮影)
【フェブラリーS/ソダシ】
秋華賞で逃げたエイシンヒテンを交わすことなく敗れた結果に、チャンピオンズCではダートうんぬんではなく、精神的な不安があると思っていました。個人的にはその見方が合っていたと思っているので、今回に関しては気持ちを以前に戻すことができるかどうか、そこに尽きると思っています。
そういった意味では1週前追い切りのCWでの併せ馬の内容は物足りませんでした。なんだか気を使って走っているというか、全力で相手を抜きにいくという気持ちが足りないように思いました。このあたりが最終追い切りでどんな変化を見せているのか。VTRを確認してから、重賞捜査網でしっかり解説したいと思います。
「気持ち」がカギになりそうなソダシ(2月15日撮影)
◆次走要注意
・2/13 3歳未勝利【ララアンセストラル】(6人/7着)
スタートが決まらず、後方からのレースになったことで新馬戦のような位置で競馬ができませんでした。ここでひと息入れるようですが、戻ってきた頃にはこの馬の能力で十分勝ち負けという、未勝利レベルになっていると思います。
[メモ登録用コメント] [右回り]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け
◆開催おすすめの調教適性
<東京ダート1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
この調教適性は大きく変化はないものの、今開催に関しては、○の4F目最速ラップでなくても、坂路で最終追い切りを課していることで激走しているような感じ。これに加えて、追い切り本数が多いことも激走要素になっています。これらを踏まえて、フェブラリーSを予想すると、どうしても人気薄が中心になってしまいます。
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