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【スプリングS予想】前走オープン1着馬も1勝クラス1着馬も不在のスプリングS

  • 2022年03月15日(火) 12時00分

ならばと2、3着馬を狙うのは正解か?


 今年のスプリングSは、登録時点で既に前走オープン勝ち馬が不在。弥生賞が前走オープン勝ち馬だらけだったのとは対照的だ。

 それどころか、前走1勝クラス勝ち馬もいない。登録馬の中に3頭いる前走1着馬はすべて前走未勝利組だ。

 これに近い年が過去にあったか、調べてみた。

 1992年以降の過去30年で、前走オープン1着馬がいなかったのは1回だけ。2018年のことである。この年は今年と同様に前走オープン2着馬・3着馬は1頭ずついた。結果は前走朝日杯2着のステルヴィオが勝ち、2着は前走500万下(現1勝クラス)1着のエポカドーロ。前走オープン勝ち馬がいなかったということはステルヴィオが「前走オープン最先着馬」だったというわけだが、同じ理屈で今年はソリタリオ(前走シンザン記念2着)かというとそう単純ではない。

 その理屈だと前走オープン1着馬が1頭だけの年はその馬が有力ということになるが、過去30年でその形になった場合の成績は[1-1-3-6]。意外と勝ち切れない。ステルヴィオの場合は前走GIの2着馬、それに対して今年の前走重賞2〜5着馬はすべて前走がGIIIでもある。

 前走1勝クラス以上の1着馬、ということではどうか。過去30年で一番少なかったのは2020年で2頭。前走リステッド1着のサクセッションが3着、前走1勝クラス勝ちのファルコニアは4着。この年は前走1勝クラス4着、前々走ホープフルS11着だったガロアクリークが勝っている。

 前走1着馬が不足しているからといって前走2、3着馬など「次善の策」に出るだけが正解ではなさそう。例年だと買わないようなタイプを狙ってみるのも面白そうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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