ベテラン組の快走は珍しくないが…
もっとも波乱含みの3勝クラスのハンデ戦。昨年は今年も出走するエターナルヴィテスがブービー人気で2着に粘り込み、3連単は64万円台だった。今年も波乱を思わせる組み合わせ。もうひとがんばりしたいベテラン組の快走は珍しくないが、今年はここで展望を広げたい4歳馬が5頭も含まれる。
まだ先行馬有利の芝コンディションだが、予測以上に早く仕掛ける馬が出現し、乱ペースになる可能性がある。最軽量52キロの4歳牝馬パープルレディー(父ディープインパクト)の差し脚が生きる展開に期待したい。
今回は格上がりの一戦。福島コースも、距離1800mも初めて。さらに鞍上はテン乗り。死角だらけだが、夏の平坦に近いコース向きの牝馬。デキの良さは見劣らない。
母メリッサは、小倉の北九州記念1200mの勝ち馬。ただし、ホワイトマズル(凱旋門賞2着など12F級で活躍)産駒特有の個性派で、本質が短距離系だからではなく、典型的なステイヤーもいれば、スプリンターもいた。ホワイトマズル産駒の適距離は、気性しだいだった。
そのメリッサ産駒でパープルレディーの全兄になるミッキーグローリーは、この福島1800mの阿武隈Sを勝ち、やがて1600mの京成杯AH、関屋記念の2重賞を制覇している。同じく全兄のカツジは、マイルのニュージーランドTを勝っている。
パープルレディーは期待のディープインパクト牝馬として3歳時はクラシックを目標にし(オークス10着)、ここまでの全3勝は2000m以上だが、実はスタミナ型ではなく、種牡馬ミッキーグローリー(2020年から供用開始)や、現7歳カツジと同じように1800m前後で能力全開の可能性がある。
この組み合わせで外枠13番なら、おそらく差し脚を生かす作戦だろう。単・複を中心に、相手にも4歳馬をピックアップしたい。