▲乗り替わりで買いの騎手は…?(撮影:下野雄規)
継続騎乗と乗り替わりを比較すると、基本的には馬の癖や脚力がわかっている継続騎乗の方が成績が良くなるもの。それだけに、乗り替わりで結果を残せるというのは、騎手にとって大きな武器になります。
ライバル馬の研究に余念がないからなのか、思い切って新味を引き出すからか、そのメカニズムは分かりませんが、乗り替わりに強い騎手・苦手な騎手が存在しているのは厳然たる事実。
そこで、2019年以降の乗り替わり時の成績を複勝率順にソートした「乗り替わりランキング」を作成しました(騎乗機会100回以上限定)。「乗り替わりランキング」から浮かび上がった、この夏に乗り替わりで狙いたいオススメのジョッキーを、競馬場ごとに紹介していきましょう。
(文=松山崇)
福島競馬場のオススメジョッキー:田辺裕信<
▲7月17日の福島でテン乗りだったブラックブロッサムで勝利(撮影:下野雄規)
乗り替わりランキング12位。短期免許での外国人騎手を除くと8位という好成績を収めています。また2017年以降の夏の福島開催において、複勝率47.7%を記録。これは、100回以上騎乗機会があった騎手では堂々のトップです。単勝回収率112%、複勝回収率118%と単複ともにベタ買いプラスという素晴らしい数字で、夏の福島では「みかけたら買い!」という状態。
田辺騎手は乗り替わりの中でも「テン乗り」に強いという特徴があり、2019年以降、テン乗りで104勝。複勝率30.5%、複勝回収率95%と乗り替わり全体よりもさらに成績がアップしています。
夏の福島はラスト一週となりましたが、最後まで田辺裕信騎手が暴れてくれそうです。
他の注目騎手としては、夏の福島での複勝率45.9%を誇る戸崎圭太騎手、馬券妙味なら福島で複勝回収率100%の柴田善臣騎手の名前を挙げておきます。
小倉競馬場のオススメジョッキー:岩田望来
▲昨年夏の小倉で9番人気のダノンシティを勝利に導いた(c)netkeiba.com
乗り替わりランキング21位。デビュー年の2019年を除くと、複勝率は27.3%→29.1%とさらにアップします。
2017年以降の夏の小倉開催では複勝率30.7%を記録。50%近い複勝率を誇る川田騎手や福永騎手が君臨する夏の小倉にあって、大健闘といっていい数字です。7月17日の開催では、7Rから11Rまでの騎乗した4レースで続けて馬券に絡んでおり、目下絶好調。そのうち2頭は初めての騎乗で、テン乗りを苦にしない点も魅力です。
日曜メインの中京記念ではヴァリアメンテに騎乗予定。同馬の半姉のアンドラステとは重賞での2着が3回あるように、この血統との相性は良く、テン乗りとなりますが、新味を引き出してくれるでしょう。
他では、乗り替わりランキング1位にして夏の小倉で複勝率53.4%を誇る絶対王者・川田将雅騎手、乗り替わりランキング15位で夏の小倉で単複回収率100%超えの北村友一騎手に注目