今週勝負するのはサマースプリントシリーズ第5戦、キーンランドC。葵Sを完勝したウインマーベルに注目が集まりますが、抜群の安定感を誇るジュビリーヘッド、1200mで化けそうなトウシンマカオ、一昨年の覇者エイティーンガール、昨年の覇者レイハリアなど、決して楽な相手ではありません。ウインマーベルの父であるアイルハヴアナザーの妙味度解説を交えながら、予想していきます。
(取材・文・構成=オーパーツ・パブリッシング 編集K3)
過小評価されやすい種牡馬のパターンとは?
編集K3(以下、K3) 先週の札幌記念は「儲かる軸馬」のジャックドールが勝ちましたが、馬券はハズれてしまいました。
卍 パンサラッサを消していましたからね。
K3 でも、ソダシとの勝負には勝ちました。これで対戦成績は5勝4敗です。ただ、マイルに専念されたらやられる気しかしません……。
卍 マイルでも妙味度が高くはならないと思うので、ずっと買えないと思いますよ。
K3 まぁ、それがルールなので、しょうがないですね。
卍 はい、ルール通りにやりましょう。
K3 さて、今週はキーンランドCです。
卍 予想1番人気は葵Sを勝ったウインマーベルですね。
K3 昨年も同じローテーションでレイハリアが勝ちましたし、今年もスプリント重賞でナムラクレア、テイエムスパーダ、アネゴハダなどが活躍していますからね。3歳馬が人気になるのは当然ですよね。
卍 でも、3歳牡馬は意外と苦戦しているんですよね。重賞になった2006年以降だと、2016年のシュウジと2018年のダノンスマッシュが2着に来ただけで、あとは着外です。
K3 3歳馬ということだけで高評価するのは危ないってことですね。
卍 はい、1頭1頭妙味があるかどうかを見るべきです。というわけで、今回の妙味度解説は、ウインマーベルの父であるアイルハヴアナザーにしましょう。
K3 アナザートゥルース、オメガレインボーでかなりお世話になっているので、大好きな種牡馬です。
卍 電子書籍『中央競馬 妙味度名鑑2022』のアイルハヴアナザーのページはこのようになっています。
K3 さすがですよね。僕はダート中距離ばかりで狙っているんですけど、「芝」も「短距離」も妙味度が高かったんですね。
卍 ウインマーベルの葵Sは「中京」「OP」「短縮」に該当していたので、妙味度が高いですよね。
K3 アイルハヴアナザー産駒って、なんでこんなに過小評価されるんでしょうね?
卍 中央の重賞は2勝しかしていないので地味な印象なんでしょうね。でも、2、3着は14回あって、そのうち13回が5番人気以下、4回が10番人気以下です。
K3 ちょっと前のキズナ産駒と同じような感じですね。
卍 GIを勝っていないけど2、3着が多いというのが、過小評価のひとつのパターンかもしれませんね。
K3 そんな過小評価されやすいアイルハヴアナザー産駒が初めて重賞で1番人気になったのが、ウインマーベルの葵Sでした。そして、キーンランドCも1番人気に推されるなら2回目です。今回は距離短縮ではないので、ちょっと下がるかもしれませんね?
卍 では、予想1〜5番人気の総合妙味度を見ていきましょう。