▲ジャックドールの産まれたクラウン日高牧場・矢野代表にインタビュー(撮影:高橋正和)
今年の札幌記念を制し、天皇賞・秋に出走するジャックドール。5連勝で重賞制覇という圧巻の強さとその派手な見た目からファンも多いジャックドールは、北海道のクラウン日高牧場で産まれました。
その牧場に初重賞タイトルを届けたジャックドールは生まれた直後から素質の片鱗を見せていたとのことで、派手な見た目に対しては生まれた瞬間に「“おおー!”っと思いました」と当時を懐かしむ代表の矢野恭裕氏。そんな矢野代表はジャックドールの父モーリスにもとあるエピソードがあるそうで…。
(取材・構成:佐々木祥恵)
「こういう馬が走ってくれないと困るな」と感じるほどの牧場時代
──ジャックドールが生まれた時はどんな感じだったのでしょう?
矢野 本当に手がかからない、安産でした。生まれてきた時にあの通り派手でしたから、“おおー!”っと思いました。
──顔も脚も白いですもんね。
矢野 はい。脚には4本ソックスをきれいに履いてきましたので(笑)。
──わりとすぐに立ち上がったのですか?
矢野 はい、1時間程度で立ち上がりましたので、うちの牧場で生まれた中でも最短記録に近いくらいですね。
──普通は立ち上がるのにどのくらい時間がかかるものなのですか?
矢野 3、4時間くらいまでは立ち上がるのを待ちます。それ以上かかるようであれば獣医を呼ぶ段取りをし始めますね。
──お母さんのラヴァリーノにモーリスを配合した理由を教えてください。
矢野 配合は会長である父が決めています。モーリスも当時新種牡馬でしたので種付けをしました。あともう1つエピソードがありまして、実はセリ(2013年北海道トレーニングセール)で