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「今年は10勝を目標に」加矢太騎手の活躍は予想通り!? 障害リーディング4位の息子に抱く期待

  • 2022年11月01日(火) 18時01分
太論

▲10月22日に障害OPを勝利したバイオレントブローと加矢太騎手(ユーザー提供:ユーベルさん)


先週はお休みになってしまった小牧騎手ですが、お父さんのぶんまで息子の加矢太騎手が奮起。日曜日の新潟で8勝目をマークしました。先々週も勝ち星を挙げており、この『太論』にも加矢太騎手にまつわる質問が続々届いています。今回は、そんな加矢太騎手絡みの質問をまとめてピックアップ。父としての期待と本音を明かしてくれました。

(取材・文:不破由妃子)

一年目であれだけ乗れれば上等! 来年はリーディングも⁉


──先週は、日曜日の新潟4Rで加矢太さんが8勝目をマーク。2週連続の勝利とあって、加矢太さん絡みの質問がいくつか届いています。まずは、「加矢太騎手、7勝目(10月22日)おめでとうございます! 1年目からすごいなぁと思っているのですが、父として、先輩ジョッキーとしての率直な評価が知りたいです!」。

小牧 すごいと思うよ。10勝くらいしたら、新人賞もらえるんちゃう?

──障害部門の新人賞もあるんですか?

小牧 知らんねん(笑)。新人賞、ないんかなぁ。まぁこれまで新人が障害専門で乗ることってなかったからね。新人賞…ないか(苦笑)。ここまできたら、今年は10勝を目標に頑張ってほしいね。

──先週が終わった時点で、障害リーディングで4位。本当にすごいです。

小牧 トップは何勝しているの?

──13勝で石神さんです。「加矢太騎手を応援しています! 小牧騎手は、近い将来、加矢太騎手が障害のリーディングを獲ると思いますか?」という質問もきています。

小牧 来年は可能性があるんじゃない? 今年は3月スタートやったけど、来年からは普通に最初から乗れるからね。だいぶ慣れてきているし。

──正直なところ、初年度からこんなに活躍できると思っていましたか?

小牧 思ってたよ。予想通りや。だって、最初から障害専門のジョッキーはいないでしょ? だから「ジョッキーになれ」って言ったんや。飛ぶのが上手なのはわかっていたからね。競馬のスピードにさえ慣れればと思ってた。

──あとは、レース中の駆け引きや、レースの組み立てなどですよね。

小牧 そうやね。レースの組み立ては、だいぶよくなってきたと思う。なんせ力のある馬に乗せてもらっているしね。

──それこそが周囲の評価の表れで。いくら障害馬術の日本チャンピオンとはいえ、その肩書だけでいい馬が集まるほど甘くはないですから。

小牧 その通り。結果を出しているからこそやと思う。

──ほかにも「加矢太騎手、初年度から大活躍ですね。先輩ジョッキーとして、やはり細かいアドバイスなどしているのでしょうか?」という質問もきています。

小牧 気になったときは言っていたけど、それも最初だけやね。普段、競馬の話をあんまりしないこともあって、今はほとんど何も言ってないよ。だって、1年目であれだけ乗れたら上等でしょ? 直線の追い方とかはね、最初のうちはもうひとつやったけど、それも段々良くなってきているし。考えてみれば、初めて競馬に乗ってからまだ7カ月くらいやからね。

──そろそろ親子対談をやりますかね。

小牧 いいね。僕が現役のうちにやろうや。

──またそんなこと言って。目標の60歳まで、まだ5年もありますよ。

小牧 まぁそうやけど(笑)。なんせ、最近は障害レースがおもしろいわ。日曜日も、加矢太が勝ったレースを夢中になって見てました。ただね、そもそも馬番を間違えて覚えていて、ずっと4番の馬(2着ブルメンダール)を目で追ってた(苦笑)。

──あり得ないんですけど(苦笑)。

小牧 乗り方が違うなぁとは思ってたんやけど、直線は「行け行けー!」とか言って4番の馬を一生懸命に応援しとったわ。思い込みって怖いね(笑)。で、「なんや、勝ってるやん!」となって、最初からもう一度レースを見直したよ。

──お父さん、しっかりしてくださいね(笑)。さて、2歳馬の調教は順調に進んでいますか?

小牧 日曜日に、キャロリンも速いところを乗りました。かなり仕上がりが早いタイプやけど、ちょっと神経質なところがあるみたいやね。それがレースに行ってどう出るか。ご飯もあんまり食べへんねん。

──小さい馬なんですよね。

小牧 うん、400キロちょっと。走ってきそうな馬やから、今はとにかくご飯をちゃんと食べてほしいね。一応、11月19日の阪神芝1200mでデビュー予定やけど、最終的には追い切ってみてから決めます。あと、先週の27日にハワイアンパレスにも乗りました。(終い)13秒を切ってきたね。まだ終いだけしか行ってないんやけど、思ったよりいい感じやった。2歳馬は今の僕にとって希望やから。なんとか走ってほしいね。

(文中敬称略)
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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