【シンザン記念予想】アーモンドアイの勝利からレースの評価が急上昇
今年はディープインパクトの最終世代に注目
至宝シンザンの名を伝えるこのレースは、時期的に人気がなかった。クラシックを目ざす馬のスケジュールに入りにくい。だが、出走するレースを絞る手法が主流になると同時に、2012年、やがて3冠牝馬となるジェンティルドンナが勝った。さらに2018年には3冠牝馬アーモンドアイが快勝して一気に評価が変わり、桜花賞路線となった。
今年も中京での変則開催。7頭立ては1983年メジロモンスニー(春の2冠ミスターシービーの連続2着)が勝った年以来のこと。寂しい頭数だが、ディープインパクトの最終世代の牝馬ライトクオンタムが出走してきたので注目レースとなった。
ディープインパクト産駒は初年度の産駒(2008年生まれ)から、昨秋までに12世代連続してGIを制する快挙を達成している(海外を含めて)。
ライトクオンタムの母イルミナント(米)は芝9FのG1勝ち馬。その父クオリティロードは北米のG1を4勝している馬。ファミリーにはタフな活力がある。
11月の東京の新馬戦1600mはゆっくりハナを切って後半1000mを57秒7。上がり「11秒3-11秒1-11秒6」でノーステッキ。しなやかに加速する完勝だった。これなら差す形もOKだろう。
新馬は426キロの小型馬。ディープインパクト産駒の桜花賞馬は「マルセリーナ452キロ、ジェンティルドンナ456キロ、アユサン484キロ、ハープスター478キロ、グランアレグリア476キロ」。こんな小型馬はいなかった。ここが心配だが、武幸四郎厩舎の入念な乗り込みで調教量は十分。元気に動いている。父ディープインパクトは4歳秋のジャパンCを快勝した際、436キロだった。まだ今回は死角でもない。
この頭数だけに馬券の買い方は難しいが、人気順よりずっとレース内容がいいのはサンライズピース(父ブラックタイド)。追って確実に伸びる。
中山の「ポルックスS」の7歳馬ニューモニュメントの父ヘニーヒューズ(祖父ストームキャット)は輸入されて今年もう20歳だが、21年、22年と連続して全日本ダート種牡馬ランキング1位。そのタフネスぶりは、産駒にも十分に受け継がれている。