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【京都記念・共同通信杯・クイーンC予想】やっぱり凄いドウデュース 時計を要する馬場もお構いなし

  • 2023年02月08日(水) 18時00分

今週末は阪神開催がスタート 有力馬の調教内容は?


 先々週は雪、先週はnetkeiba.comの予想ライブに出演。ということで、2週続けて、栗東での水曜調教取材に物足りなさを感じていたんですが、今朝は京都記念の最終追い切りを筆頭に、7時から11時までの調教時間をたっぷりと堪能させていただきました。

 気温も調教開始時が2℃。-5℃だった先々週に比べれば、へっちゃらでしたね(笑)。今週からは後々に大阪杯や桜花賞といったGIが行われる阪神開催がスタートしますし、調教取材の成果をしっかりと発揮して、ウマい馬券でユーザーの皆様に貢献できるように努めたいと思います。

【クイーンC/ドゥアイズ】

 阪神JFでは3ヶ月ぶりのレースで追い切りが3本。1週前追い切りのCWでの動きは良かったのですが、これでは能力を発揮できないと、バッサリ切ってしまいましたが、結果は3着。反省すべき点が多かったレースでした。

 今回は約2ヶ月ぶりのレースになりますが、追い切り本数はたっぷりと積んでいます。1週前追い切りはCWで3頭併せを行って、最先着ですから、この点は前走時と同じ併せ先着パターンに該当しました。ただ、今回は最終追い切りが前走のCWと違って坂路。しかも4F57.0秒と遅いので、これをどう評価するかですが、1週前までに態勢が整ったからこその最終内容だと思います。

【共同通信杯/ファントムシーフ】

 ホープフルSは週中のレースでしたが、週末に最終追い切り坂路というパターン。最終追い坂路はデビューから2連勝と同じでしたから、それを踏襲する形。結果は4着でしたが、決して調教内容がどうのこうのということはなかったと思います。

 今回は中5週ですが、調教量は非常に豊富。CWでの1週前追い切りには、C.ルメール騎手が跨って3頭併せを一番後ろから追いかけて負荷をかけました。最終追いは坂路かなと思いましたが、今回はCW。しかも併せ馬を課してきましたから、この時季になって、ひょっとしたら太目が残っているのかも。ということで、当日の馬体重は500キロを切るかどうかを注目したいところです。

調教Gメン研究所

当日は馬体重に注目のファントムシーフ(写真手前、2月1日撮影)


【共同通信杯/タッチウッド】

 デビュー戦は坂路とCW、そして芝馬場も併用しての仕上げでしたが、馬体重は524キロ。大型馬ですが、中間のCWで6F78.8秒と動いていて、スピードがある上にパワーも兼備しているという印象でした。

 今回もその印象は変わらず。そもそも520キロを超すような大型馬には見えないくらい、俊敏に歩くタイプ。最終追い切りはCWで単走でしたが、たまたま外にいた他厩舎の馬がゴール前で併せるような形に。ただ、それを寄せ付けるようなところはなく、引き離してフィニッシュして、ラストは11.7秒。1戦1勝ですが、そのポテンシャルの高さは間違いなくここでも通用します。

調教Gメン研究所

ポテンシャルは高いタッチウッド(写真中央、2月8日撮影)


【京都記念/ドウデュース】

 凱旋門賞以来のレースになりますが、昨年12月下旬には栗東へ帰厩し、12月31日には坂路で4F57.5秒の始動。1月の金曜日にはゲートから時計を出すなど、ウィークポイントを解消するために必要な調教が施されている、非常に意味のある1ヵ月半の追い切りだなあという印象があります。

 1週前追い切りのCWでの動きは、陣営はあまりトーンを上げていませんが、実際に観ている方からすると、やっぱり凄いじゃん、って思う内容。最終追い切りのDPでの動きもいつものDPよりは時計を要する馬場状態なのに、そんなことお構いなしで最後の直線は11.4秒から11.3秒。5Fも私の計測で65.7秒ときっちり時計を出しています。

調教Gメン研究所

時計を要する馬場もお構いなしだったドウデュース(2月8日撮影)


【京都記念/キラーアビリティ】

 ホープフルS以来、勝ち星からは遠ざかっていましたが、ダービーで復調気配を示して、最終追い切りが軽くなったアルゼンチン共和国杯が案外。そして、中日新聞杯は最終追い切りでCW6F83.1秒でしっかり結果を出したので、追い切りもある程度の負荷が必要なタイプだろうなという見方でよいでしょう。

 今回は最終追い切りがCWで6F83.7秒。全体時計的には同じような感じですが、3Fは37.0秒と今回が速くなりました。動き自体には迫力があって、非常にいい雰囲気。ダービー以降続いている、後方からのレースになった時、展開面での不安はありますが、状態に関しては前走以上ではないかなと思います。

調教Gメン研究所

状態上向いているキラーアビリティ(2月8日撮影)


◆次走要注意

・2/4 かささぎ賞【トレンディスター】(1人/2着)

 スタートが速くてハナへ。その分、道中は主導権を握って、スムーズに見えるんですが、最後の直線に入ると完全に目標にされてしまいます。やっぱり個人的には番手から前を捕まえるようなレースをしてくれれば、と思います。

[メモ登録用コメント] [短距離]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝2200m>
◎追い切り本数が標準以上で併用系統の調教タイプ
◎追い切り本数が多い調教タイプ

 昨年の京都記念は急仕上げトラックが1着でしたが、2着は標準多め坂路だったので◎に該当。すみれSは乗込坂路、2勝Cの特別は標準多め併用ですから、追い切り本数が多いこともすごく重要です。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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