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後方は予想通り──ドバイWCを日本馬が勝つとしたら、こういう競馬だろうなと思っていた【月刊 川田将雅・後編】

  • 2023年04月06日(木) 18時01分
“VOICE”

▲ドバイWCを振り返ります(撮影:高橋正和)


今年のドバイWCデーでは川田騎手とウシュバテソーロがドバイWCを制覇。先週に引き続き、ドバイWCの回顧をお届けします。

快挙の裏で、川田騎手はチュウワウィザードと挑み3着だった昨年の経験などから「日本馬でワールドカップを勝つとしたら…」また「勝つためにはこういう競馬」という答えをレース前から用意していたそう。その中で、実際に「ああ、これはもう勝てるな」と思ったシーンやそこまでの過程などについて振り返っていただきました。

(取材・構成=不破由妃子)

“勝つために”事前にオーナーにもトレーナーにもお伝えしてありました


──ウシュバテソーロは、もともと後方から運ぶ馬ではありますが、それにしてもレース中盤までは離れた最後方。あのレースを後方から差し切るパターンはほとんど見たことがなかったので、正直、「そこでいいの!?」と思ってしまったのですが、あの位置取りは想定内だったのですか?

川田 ああいう競馬になるであろうことは、事前にオーナーにもトレーナーにもお伝えしてありました。レースのペースがこうなって、全体的にこういう競馬になるから、そのなかでウシュバ自身はこういう競馬になりますよと。勝つためにはこういう競馬ですと。

──すべてお見通しだったか…。上空からレースを捉えた映像では、川田さんとウシュバだけ映っていない時間がけっこうあって。今思うと、“世紀のポツン”でしたね。

川田 乗ってる最中は映ってないことも知らないし、そんなつもりはなかったんですけどね(笑)。

──当然、焦りなど微塵もなく。

川田 もちろんです。ウシュバのリズムで競馬をしているなかで、みんなが勝手に離れて行っただけなので、「おぉ行くねぇ。速いねぇ」っていう感じでした。そもそも、日本馬がワールドカップを勝つとしたら、こういう競馬だろうなという思いで、あの競馬をしましたから。ウシュバもそうですが、去年のチュウワウィザードもね。

“VOICE”

▲1コーナーでは“世紀のポツン”「おぉ行くねぇ。速いねぇ」って(撮影:高橋正和)


向正面の中間、その時点で「ああ、これはもう勝てるな」と


──確かに、チュウワウィザードも後方からの競馬でしたね。ああいう競馬に勝機を見出したのは、どういった理由で?

川田 それまで僕が映像で見ていたワールドカップの競馬を踏まえると

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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