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【皐月賞予想】共同通信杯組の軽視は禁物

  • 2023年04月15日(土) 18時00分

人気馬の強烈なクロス配合にも注目


 牝馬の「桜花賞」が6年連続して3月のレース(トライアルなど)に出走しない馬が勝ったように、皐月賞に挑戦するスケジュールも大きく変化した。

 2012年にゴールドシップが共同通信杯1着→皐月賞1着を決めて以降、この11年間の皐月賞で馬券に絡んだ馬の出走した3歳重賞は(複数レース出走馬も含めて)、

▽共同通信杯  8頭(1着6頭)
▽弥生賞    8頭(1着0頭)
▽スプリングS 6頭(1着2頭) 

 がベスト3。直行馬の6勝を中心に、2月の共同通信杯組の成績が光っている。

 今年の該当馬は内枠から順にウインオーディン、ファントムシーフ、タスティエーラ、タッチウッドの4頭。共同通信杯組を軽視することはできない。弥生賞出走馬も、共同通信杯にも出走したタスティエーラなど4頭が出走する。

 スプリングS組も同じように4頭。天気が崩れてベラジオオペラの人気が高まっているが、総じて人気はない。ただ、今年はスローの路線重賞ばかりが連続したが、スプリングSは重馬場なのに最近20回の中山1800mで行われたスプリングSでは、グラニットが1000m通過59秒4で飛ばしもっとも速いペースだった。渋馬場を考慮すると1分48秒9の時計も決して遅くない。レースレベルは低くない。

 急上昇ベラジオオペラは当然要注意だが、残り600mから手が動き、追い通しでバテなかったのはホウオウビスケッツ。2走前のフリージア賞(東京2000m)で、後半1000mを57秒7で乗り切った際とは馬場状態もペースもまったく異なるのに、最後までバテなかった。マインドユアビスケッツ産駒は、UAEダービー1900mを5馬身半差で独走したデルマソトガケが示したように、母方次第で距離はこなせる。

 ホウオウビスケッツの血統背景は、祖母はディープインパクト産駒で、キングカメハメハ(母マンファス)の半妹。母ホウオウサブリナの父はキングカメハメハ直仔のルーラーシップなので、ホウオウサブリナはマンファスの「3×2」になる。

 人気のファントムシーフの強烈なクロス配合が注目されているが、ホウオウビスケッツも珍しい牝馬クロスを持ち、仮に7代血統図を作ったとすると、ノーザンダンサーが8回も登場する。ファントムシーフの場合は7回。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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