予想側としては、全面的に行われた馬場改修にどのように対応していくか

　今週から京都競馬場がリニューアルオープン。パドックが大幅に変更になるなど、新しくなった点についてはnetkeiba.comでもたくさん報じられていて、楽しみ満載といったところでしょうか。

　ただ、予想する側としては、全面的に行われた馬場改修にどのように対応していくかというところが、真面目に難しい問題。コース自体は変わらなくても、路盤改修が調教適性に対して、どのような影響を与えるのか。

　想像するだけでは難しいので、ひとまず最初は2020年の3回京都開催を参考にしていますが、レース結果を検証しながら、ベストの調教適性へとアジャストしていくつもりです。

【フローラS/ソーダズリング】

　netkeiba.comの予想オッズではちょっと抜けて1番人気という支持。前走未勝利を勝ったばかりでもこの人気はやっぱり血統的な背景があるんでしょうか。もちろん、2戦続けてメンバー最速上がりをマークしているという点も人気なんでしょう。

　ただ、坂路オンリーでの追い切りなので、今回が変則的なスタート地点とはいえ、コーナーが3つになる2000mはさほど歓迎できるとは思えません。1週前追い切りが自己ベストタイの坂路4F50.7秒は素晴らしいと思いますが、最終追い切りは輸送を考慮してか、4F54.6秒の坂路。4F目最速ラップが踏めたことはともかく、過去2戦よりも遅くなった時計をどう評価するかでしょう。


【フローラS/イングランドアイズ】

　クイーンCに続いて、東京遠征。馬体重が小さな馬だけに、レース間隔があいているとはいえ、どんな追い切り内容をこなすかというところで難しい場面ではあると思いますが、坂路の時計の出方は前走よりも負荷がかけられた形。調教内容は今回の方が充実している印象です。

　最終追い切りのCWでの併せ馬も力みなく走ることができていたかなと思います。ただ、母がオークス馬ヌーヴォレコルトというイメージを持った上でその走りを見ると、ちょっとピッチなのかなという印象。個人的には2400mなら1600mなんじゃないかなという印象ですが、2000mを新馬勝ちしているんだから、という見方でよいのかもしれません。


【マイラーズC/シュネルマイスター】

　スプリンターズSで9着になった時は今後の修正が難しいのでは、と余計なお世話な想像をしていましたが、前走中山記念の4着を見るかぎり、確実に強かったシュネルマイスターへ戻ろうという感じがあります。今回は中間を美浦で追い切り、先週末から栗東で時計を出す形になっています。

　ということで、最終追い切りもCW。南Wではラスト1F11秒前半をマークする馬だけに、その脚力に注目していましたが、単走ということもあってか、結構地味な11.9秒に終わりました。ライブで追い切りを見るのは当然初めてですが、思っていたよりも迫力が物足りなかったかなというのが正直な印象。ひょっとしたら、右回りというのもあったかもしれません。


【マイラーズC/ソウルラッシュ】

　マイルCS以来のレースになりますが、個人的には1週前追い切りのCWでの3頭併せが抜群。昨年の秋、富士Sが休み明けでしたが、その時も1週前のCWでの併せは先着していて、6F80秒台。今回とほぼ同じ内容なので、動ける状態にあるのは当時と同じかなというイメージを持っていました。

　そして、最終追い切りは坂路。時計しか見ていませんが、4F目12.1秒の最速ラップを踏むことができています。昨年のマイラーズCを勝った時は最終追いがCWでしたが、京都という舞台に替わることを思えば、これがプラスになると思います。


【マイラーズC/ジャスティンスカイ】

　ダービーを目指していた馬がマイル路線へ。この経緯はnetkeiba.comのコラムで友道康夫調教師の話がありますから、ぜひとも読んでいただきたいところ。結果的に3連勝ですから、この勢いはまさに本物です。

　レース間隔はあきましたが、ここまでしっかりと調教を積み、1週前追い切りはCWで併せ馬を追走先着。時計的にも文句なしですし、最終追い切りは数字のみの確認しかできていませんが、4F目最速ラップを踏むことができていて、前走時と同じような内容。今回のメンバーでどんな走りができるか。今後のマイル路線を背負っていく存在になれるかどうかの試金石でしょう。

◆次走要注意

・4/15　アーリントンC【セッション】(4人/2着)

　やっぱりマイルがフィットするのは間違いありません。今回は勝ちパターンを差されただけで、もっと切れる馬場なら結果は違ったはず。今回のような最終追いで出走できれば、NHKマイルCは十分にチャンスがあると思います。

[メモ登録用コメント]　[NHKマイルC]最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

＜京都芝1600m外＞
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○追い切り本数が標準以上併用系統の調教タイプ

　2020年3回開催を参考にすると、上記のような調教適性。まずはこれを参考にしていくべきだと思いますが、問題はW系の扱い。阪神マイルでもラスト2Fが11秒台だと好走するという調教適性があったように、そこについては芝のレースが行われるごとに適宜確認が必要かもしれませんね。