欧州型ナスルーラ系の影響を受けた産駒が連対馬を独占
天皇賞(春)にディープインパクト産駒が出走するようになったのは2013年から。(過去2年は阪神で行われたため)京都で開催されたのは8回。
連対馬のべ16頭のうち、14頭はステイゴールド、ハーツクライ、ディープインパクトいずれかの産駒。この3大種牡馬以外の産駒で連対したのはキタサンブラックのみ。
ステイゴールド、ハーツクライは母系に欧州型ナスルーラを持つ種牡馬。ディープインパクト産駒で唯一勝利(2勝)したフィエールマン、そしてキタサンブラックはいずれも母は欧州型ナスルーラが強調された馬。天皇賞(春)は欧州型ナスルーラを補強された配合馬が有利なレース。
日本の主流種牡馬に欧州型ナスルーラを補強された配合馬は、末脚のスピードを持続するのが得意。一方、体力の完成に時間がかかることと、テンから米国的な速い流れを追走することが苦手。
3大種牡馬=ステイゴールド、ハーツクライ、ディープインパクトの産駒は、ダービーで完成させるならば母系から米国血統を補強した方が有利。しかし、天皇賞(春)は体力が完成した古馬が末脚のスピードを持続しやすい舞台。ダービーよりも欧州型ナスルーラ系が強化された馬が走りやすいため、ダービーに比べても欧州型ナスルーラを補強された馬が走りやすい独特の血統傾向になるのです。
タイトルホルダーの父はドゥラメンテ。ディープインパクト、ハーツクライと肩を並べるスーパーサイヤー。母系に欧州型ナスルーラとノーザンテーストを持つのはステイゴールド、キタサンブラックと同じ。ドゥラメンテはもう少し種牡馬生活を続けられたら、天皇賞(春)でも好走馬をたくさん出したに違いありません。母父モティヴェーターにはソールオリエンスも。素晴らしい母父です。
アスクビクターモアは母父が欧州型ナスルーラ系のレインボウクエスト。産駒のサクラローレルは、古馬になって体力が完成。天皇賞(春)も優勝しました。先行脚質の馬ですが、京都の長丁場こそが、末脚のスピードを持続させる長所を最大限に発揮できることでしょう。
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