GI組を狙いたいが…

　ドルチェモアがニュージーランドトロフィーで大敗したことにより、混沌としてきたNHKマイルC。ただ、仮に敗因が状態や展開にあったのだとしたら、今回気にせず買う手もある。位置取りのセンスがある馬なので、少なくとも見せ場は作ってくれるだろう。

　そのニュージーランドトロフィー組だが、勝ってきた馬が本番で好走できないというのはもう定着したパターン。唯一の成功例だったカレンブラックヒルも、10年以上前の話になってしまった。そのジンクスに則ると馬に罪はなくともエエヤンは買いづらいということになる。狙うなら惜敗組。差し馬向きの展開になったときのウンブライルか、スタミナを多めに問われたときのシャンパンカラーあたりか。

　ファルコンS組では2着だったカルロヴェローチェのほうが人気になりそう。勝ったタマモブラックタイとはハナ差だし、この距離での安心感はカルロヴェローチェのほうだ。ただファルコンS組自体がこのレースで好走の多い臨戦パターンではないので、その点は意識したい。

　アーリントンC組はどれを重視するべきか、難しい。勝ったオオバンブルマイを素直に尊重するべきかもしれないし、芝を上がり上位で好走してきたディスクリートキャット産駒の次走というのは狙い目パターンでもある。ただ朝日杯で7着というのをどう評価するか。2着だったセッションは中距離路線からの転戦組でそのパターン自体は良いのだが、若駒S3着、弥生賞7着というのが能力の絶対値としてどうなのかという問題は残る。

　クルゼイロドスルはジュニアカップ勝ちからの参戦。キャリア4戦と伸びシロを残しているところはいいが、あとは強さがどの程度なのか。判断はオッズ次第、という典型的なパターンだと思うし、売れてしまうようだと手を出しづらい。

　本来このレースでは前走GI組を買いたいのだが、今年は好走してきた馬がいない。ダノンタッチダウンは皐月賞18着からの参戦。重馬場+大敗のダメージが心身に残っていなければ十分狙えると思うのだが、そこがどうか。シングザットソングは桜花賞7着から。こちらはそこまで悪くない内容。今回勝ち切れるかどうかはともかくとして、今回あまり人気にならないならヒモには入れたい。