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【安田記念予想】東京コースの適性と総合力を評価

  • 2023年06月03日(土) 18時00分

渋馬場で評価を落とす所を狙いたい


 土曜日の朝は「不良馬場」で出発し、まだ少し雨も残っていた。日曜午後の安田記念がどんな芝状態で行われるのか予測するのは難しいが、排水のいい東京の芝コースは回復が早い。日曜の午後は「稍重」程度か。急速に回復する可能性がある。

 渋馬場向きの馬に注目が集まるので、少し評価下降のシュネルマイスター(父Kingmanキングマン)に対する評価は下げることなく、中心馬に期待したい。

 シュネルマイスターの東京芝1600-1800mの4戦は、

NHKマイルC 1600m  1分31秒6 1着
21年安田記念 1600m 1分31秒8 3着(0秒1差)
毎日王冠 1800m   1分44秒8 1着
22年安田記念 1600m 1分32秒3 2着(0秒0差)

 明らかに総合力(底力)が求められる東京向きを示している。前走、京都のマイラーズC1600mも1分31秒5。マイル戦を計3回も1分31秒台で乗り切っているのはメンバー中この馬だけである。3歳秋の毎日王冠では、春の安田記念を勝った5歳ダノンキングリーを差し切って総合力も示した。昨年の安田記念2着は、ドバイ遠征からの難しいレース間隔で、2番人気が示すように必ずしも完調ではなかった。

 切れ味勝負型だけに馬場の回復が遅れるのは不利だが、父キングマン(3代父ダンチヒ)は欧州のマイルG1を4勝。うち2勝が重馬場での圧勝。独オークス馬の母セリエンホルデも、不良馬場の勝ち星がある。父や母が重馬場で勝ったといって、シュネルマイスターが渋馬場をこなすとは限らない。あくまで別の個体なので似ていない危険もあるが、少なくとも稍重程度なら苦にしない可能性の方が高い。

 良馬場より少し時計がかかるくらいの東京コースなら、かえって追い出した瞬間の反応の鈍さもカバーできる。外枠14番枠も微妙な馬場状態を考えれば好材料だ。

 強敵は数頭を超えるが、上昇セリフォス、昨年の安田記念も外の13番だったソングラインを相手本線に、人気割れなのでシュネルマイスターから手広くいきたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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