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【エプソムC予想】血が示す「4歳での才能開花」に期待

  • 2023年06月10日(土) 18時00分

極めて特徴的な血統背景に注目


 土曜日午前中の東京芝コースは「良馬場(稍重に近い)」発表。日曜日の天候は「曇り時々雨」の予報なので、完全な良馬場は望めないが、悪化もないとみて、4歳馬マテンロウスカイ(父モーリス)に期待したい。

 重馬場の経験1回は、1勝クラスだった3歳時の中京2000m。3着だが上がり最速の34秒3で差を詰めているので下手ではない。

 マテンロウスカイの秘める血統背景はきわめて特徴的。父モーリスは4歳時に成長し安田記念など【6-0-0-0】。その父スクリーンヒーローも4歳時にジャパンC制覇など【3-2-0-1】。さらにその父グラスワンダーも4歳時(旧表記では5歳)に宝塚記念、有馬記念2連覇達成など【4-1-0-0】だった。

 また、このグラスワンダーが起点の父系はタフな成長力を誇ると同時に、男馬に活躍馬が集中する一族であり、さらには高速の世代回転でも知られる。モーリスは、牡馬産駒のピクシーナイト(スプリンターズS)、ジャックドール(大阪杯)がGIを制して、すでに父子4代連続GI勝利に貢献している。現時点では並ぶ父系のない快記録である。

 マテンロウスカイの母の父スペシャルウィークも4歳時(旧表記では5歳)にジャパンCなど【5-2-0-1】。祖母の父トニービンも4歳時は【6-3-0-1】だった。4歳時に覚醒して本物になる特徴を持つ馬ばかりが並んでいる。

 まだGIを展望できるほどのパワーも実績もないが、4歳の今年「3、1、2着」。自身で主導権を握り、目下芝1800mを連続して1分44秒台で乗り切っている。自身が良績を残す内枠を引いたので、今回も主導権を握り果敢なレースを展開することになる。

 今年のメンバーには4世代の出走馬がいるが、最近10年の3着以内馬30頭中、半数の15頭までが4歳馬。この夏以降を展望するレースだ。単勝中心に手広くいきたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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