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【ユニコーンS】3歳OPクラスの好走実績馬が少ない時こそ「王道」に注意!/nige

  • 2023年06月16日(金) 18時00分

ユニコーンSに出走予定のジャスパーバローズ(c)netkeiba.com


 中央競馬の数少ない3歳ダート重賞のユニコーンS。そんなレースだが、今年は異色なレースになる可能性を感じる出走予定馬。例年なら中央オープンクラス・地方交流重賞の上位馬が多く出走してくるのだが、今年は勝ち馬の多くがユニコーンSを使わずにジャパンダートダービーに出走を予定している。

 3歳以降の中央オープンクラス・地方交流重賞の勝ち馬で出走を予定しているのは、昇竜S勝ち馬グレートサンドシー、ヒヤシンスS勝ち馬ペリエールだけ。ユニコーンSの王道ローテの青竜Sから7着馬しか出てこず、鳳雛S・伏竜Sも1着馬・2着馬が出てこない。去年も1800mのOP特別・リステッド好走馬が不在だったが、青竜Sからもこんなに出てこないのは、かなりのレアケース。

 あと今年の出走馬は、3歳1勝クラスを4〜6月に勝っている馬が多い。書籍『芝と砂の教え』にも書いたが、3歳1勝クラスは1〜3月がレースレベルが高くなりやすい。この期間は、素質馬が成長して表に出て着やすい時期。4〜6月の時期に勝った馬は、レースレベルの判断が重要になる。

 出走馬の例年との違いと1勝クラスを勝つ時期のレースレベルの違いを挙げたが、この違いに該当しない「王道」が注意しないといけない馬。今年の出走馬の中では、ジャスパーバローズとサンライズジークに注目している。

 ジャスパーバローズは、4戦目で初勝利。1勝クラスを勝ったのは9戦目の叩き上げ。馬柱の見た目が悪くなるので、能力以下の人気になるタイプ。未勝利は4番人気、1勝クラスが6番人気で勝利。前走の鳳雛Sも10番人気で3着に好走した。鳳雛S3着馬で普通に見れば実績上位なのだが、10戦走っていることから今回も能力以下の人気が濃厚。

 サンライズジークは、2月に1勝クラス(東京ダ1600m)を勝利。その後、芝のニュージーランドT15着、兵庫CS4着。勝った1勝クラスは、高速馬場の影響はあったが「1:35.5」の好時計。2着馬は、次走もコスタノヴァが強すぎた高レベルレースで2着だったブレイゼスト。その後、芝を試して、東京の高速馬場とは逆の時計のかかる馬場の園田で距離も1870m。言い訳ができる敗戦続きで、能力以下の人気になるのは間違いない。

 最終的に適性や展開などを考慮して印は付けるが、この2頭はユニコーンSで買う価値のある実績がある。印象が良い前走勝った馬や海外を使った馬に目が行ってしまうのが普通。でも、3歳以降の中央オープンクラス・地方交流重賞の上位馬の出走が少ないレアな年に、王道のオープンクラス好走実績馬や1〜3月のレースレベルの高い3歳1勝クラスの勝ち馬には警戒して欲しい。

 少しでも参考になるように最終予想では、展開や各馬の適性など全馬の評価を記載。最終結論に注目して下さい。



■プロフィール
nige(にげ)
 SEの仕事を辞して、2014年より「ダート馬券師兼馬券ヘルパー」として活動中。地方競馬を含めてダート競馬全般を得意としており、的確な分析には定評がある。過去の実績から、コース形態・馬場・展開・力関係など総合的に判断して、レース条件に合う適正な馬を選択するシンプルなスタイル。元サラリーマンなだけに、無理な穴狙いはせず、現実的に買えるように点数が少なくなることを意識して買い目を提供。ブログ「スマートボーイのように逃げたい…」随時更新中。

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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