「七夕賞は良馬場で高速戦だとディープの血が強い」と昨年書いたが勝ち時計1.57.8のレースレコードが出て、母父ディープインパクトのエヒトが勝ち、ヒートオンビートとアンティシペイトが2着3着だった。取り上げた5頭ではエヒト(父ルーラーシップ)、セイウンハーデス(父シルバーステート)、バトルボーン(父シルバーステート)がディープの血を引く。いっぽう馬場が渋って勝ち時計が2分2秒台だった21年と20年は、馬券に絡んだ6頭のうち5頭が父キングマンボ系だった(キングズベスト×2、ローズキングダム、キングカメハメハ、ルーラーシップ)。(解説:望田潤)
エヒト ドリームビリーバーやオーロールの半兄で、母ヒーラはJRA3勝。牝祖グランシングはアランベール賞(仏G3・芝1000m)勝ち馬で、子孫にボールライトニングやデグラーティアなどが出る。ルーラーシップ×ディープインパクトはキセキ、ドルチェモア、ビッグリボンなど活躍馬が多い配合。母母父デインヒルも強い体型だが、しなやかな体質は母父譲り。大箱で斬れ味勝負になりすぎると辛いが、成長力に富む血統だけに今が充実期で、七夕賞連覇は十分では。
距離◎ スピード○ 底力◎ コース○
グランオフィシエ オースミカテドラルやアサクサダンディの甥で、母マーブルカテドラルはアルテミスSなどJRA3勝のオープン馬。母母ヘルスウォールはチューリップ賞勝ち馬。サラトガビューティやポートラヴも近親。キングカメハメハ×ダイワメジャーでこの牝系ならパワーで押す長めマイラーのイメージだが、母母父エリシオ(凱旋門賞)の血が活きた配合で、しなやかなストライドで走る中距離馬。全5勝中4勝が東京で、小回り福島で差せるかどうかがカギだろう。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
セイウンハーデス