前走で示した復活の気配に注目
波乱(最近10年で100万、250万馬券を含む3連単10万円以上6回)になる最大の要因は、相手が弱化するローカル重賞のため、ここに活路を求めたベテラン勢が活躍すること。最近10年、馬券に関係した30頭中15頭が、あまり人気にならない6歳以上馬だった(うち8頭は6番人気以下)。
今年、ハンデ頭ヒンドゥタイムズも、昨年の勝ち馬エヒトも侮れないが、注目は6歳ガロアクリーク。脚元が弱いため、休養が多く戦歴はまだ14戦。だが、1年ぶりの前走も見せ場を作り58キロで0秒7差。十分な活力と、復活の気配を示している。昨年のエプソムC2着はひと叩きした直後だった。
7-8歳時にGI高松宮記念を連覇した父キンシャサノキセキは、産駒にも短距離型が多い。ただ、もともと欧州色の濃い中-長距離型を送るファミリー出身。近親というほど近くはないが、サクラローレル、デインドリームなどが代表する一族。短距離系ではない。
少なくともガロアクリークは異なる。4代母ゴールドリヴァー(母父リヴァーマン)は凱旋門賞など全7勝が2000m以上。3代母リヴィエールドール(父リファール)は2000mの仏G1サンタラリ賞を制し、2100mの仏オークスも2着。
この母方の影響力を受けて、2020年のスプリングSを差し切り、無敗の3冠馬コントレイルが勝った皐月賞を3着に突っ込んでいる。右回りも、距離も大丈夫。もともと前半置かれる追い込みタイプではない。
今年が3年目の若い永野猛蔵騎手(20)はまだ重賞未勝利だが、先週まで通算71勝。そろそろチャンスだ。鞍上からベテラン6歳ガロアクリークを鼓舞したい。
単・複中心に、相手はセイウンハーデス、バトルボーンなどの4歳馬だが、ベテラン勢ではタフなエヒト(父ルーラーシップ)は有力候補としたい。