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競馬の醍醐味

  • 2006年05月31日(水) 23時50分
 終わったレースを思い起こしてくどくど言うのも、なんだか野暮に見えるのですが、これだけはっきりレースの読み違いをしてしまうと、そのままにしてはおけなくなります。

 そう、日本ダービーのことです。馬場と展開を気にしないこともなかったのですが、あまりにも東京の2400m、長い直線に意識が行きすぎていました。

 皐月賞で3、4着したフサイチジャンクとアドマイヤムーン、あのときの2番人気と1番人気馬が、ダービーなら十分に巻き返せると、最初から決めつけていました。

 それでも、やや力の要する馬場コンディションでの勝ちタイム、1分59秒9は評価できるもので、皐月賞の上位組の力は、そのまま認めていいとも考えました。それなのに、フサイチジャンクは大きな走法なのとキャリアを考えて、さらにダービーでは上昇できると思い、アドマイヤムーンともども、あの平均ペースで後方に構えすぎた皐月賞から一変すると結論づけたのでした。

 ダービー当日、馬場状態が悪化し、これはメイショウサムソン向きとある種の予感があり、逃げるアドマイヤメインにフサイチリシャール、トーホウアランなどがどこかでからんでいく、一世一代のダービーだからどの馬も楽をする筈はない、そうあってほしいと、どうしても先行馬有利の状況を認めたくないという気持ちを強くしていくばかり。これではあの結果から離れていく一方でした。

 改めてメイショウサムソンの強さを思い知らされ、単騎のスローペースで逃げたアドマイヤメインが、青葉賞の実績を自信に最後まで粘り、皐月賞2着のドリームパスポートが、外枠のため無理せずに後方で直線一気と腹をくくったレースが生きて3着に追い込むという結末。しっかり守りの予想でよかったのでした。ゴール前の追い込みという派手なシーンはなかなか見られません。これが競馬のダイゴ味だと思うのですが。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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