過去3年の3着以内好走馬の調教内容に注目

　今週は函館競馬場で重賞。土曜日が2歳、日曜日が古馬ということで、函館は賑やかになりそうですね。それにしても難しそうなのが、函館記念。今年は3勝クラスを勝った馬がたくさん出走、人気にもなりそうですが、過去の函館記念で前走条件戦というのはあまりいないんですよね。このあたりをどう判断するか。

　調教予想の基軸にするものも、どれがいいか、すごく悩んだんですが、過去3年の3着以内好走馬の調教内容を吟味。3つのファクターを重視することにしたので、ウマい馬券でもそれを基本にした予想を展開するつもりです。

【函館2歳S/ロータスワンド】

　デビュー前から中竹和也調教師が「函館血統だからね」と話していましたが、それできっちり答えを出すんですから、この馬に携わる方々はさすがだなという感じ。この血統らしく、前傾ラップで押し切るレースですから、やっぱりこの形がいい血統という感じなのかもしれません。

　前走は函館競馬場に入ってから、函館W、函館芝での追い切り。この中間は函館W中心の追い切りになっていますが、時計はあまり出していません。もともとスピードがあることは分かっているので、このパターンでもいいのかなと思ったりもします。ただ、半兄ビアンフェは中2週でしたが、1週前追い切りが函館Wで4F50秒台と速い時計をマークしていました。もちろん、あくまで兄の好走パターンですから、参考程度なのかもしれませんが、ちょっと気になるかなと思います。

【函館2歳S/ベルパッション】

　デビュー戦はしっかりと栗東で乗り込んでから、函館競馬場へ移動して、それからもきちんと追い切りを消化しました。時計はさほど目立つ内容ではありませんでしたが、函館芝の追い切りも函館Wの追い切りも併せ馬に先着。前向きさを見せていた結果がデビュー勝ちなのかなと思います。

　今回も先週までの段階での時計は地味ですが、併せ馬は函館Wできっちり先着。順調なようですし、前走が差しての勝利という点では揉まれる競馬になっても大丈夫だろうと判断できるところが他よりもアドバンテージになりそうです。

【函館記念/マイネルウィルトス】

　函館記念は2021年が8着、2022年が2着。今回は昨年の函館記念以来という1年ぶりのレース。レース間隔は違いますが、過去2回と今回、その比較がひとつのヒントになるだろうと思っていますが、2021年は函館Wでの1週前追い切りが併せ遅れ。これが凡走要因のひとつかなと思っています。

　ということで、今回の1週前追い切りが函館Wで併せ先着。しかも5F65秒台と速い時計をマークしました。1年ぶりだからこそ、強い負荷をかけた、ということかもしれませんが、動いたことは事実。これは函館記念に必要な好走調教ファクターでもあるので、その点では評価できます。

【函館記念/イクスプロージョン】

　1週前追い切りまで栗東でしっかりと乗り込んでの移動。ということで、調教内容が併用になっていますが、これが過去3年の函館記念では好走調教ファクターとして必要。ですから、そこは高く評価できるでしょう。

　ただ、ここまでの左回りにこだわったレース選択を思えば、右回りがどうかでしょうね。CWでの動きは何ら気になるようなことはありませんから、あとは最終追い切りを映像で確認して、どの印にするかという最終判定をするつもりです。


【函館記念/ドーブネ】

　前走は中5週と微妙なレース間隔でしたが、調教量としては栗東でしっかりと乗っての函館入り。現地でも4F52秒台の函館Wでの最終追い切りを消化できており、すごく順調な結果が2着だったという判定でよいのかなと思います。デビュー戦が札幌で現地滞在から結果を出したというのと同じパターンですよね。

　問題はレース間隔。中1週なので、ここに対してどのようなパフォーマンスを発揮できるか。中山記念の中3週で結果を出しているだけに、さほど気にしなくてもよい気がしますが、やっぱり中1週というのは特殊なところもあるだけに、そこだけでしょう。

◆次走要注意

・7/9　3歳未勝利【ベッラフロー】(6人/10着)

　前走が消化不良のレース内容だったこともあり、ここで中心視しましたが、今回も結局消化不良のレースで終わってしまいます。不利を受ける馬はまた不利を受けるなんて言いますから、やっぱり外枠にでもなってみないと、本当の力は分からないのかも知れません。

[メモ登録用コメント]　[芝1200m]外枠なら見直し

◆開催おすすめの調教適性

＜中京ダート1800m＞
◎最終追い切りが坂路馬場で2F目13.5秒以下かつ3F目12.9秒以下
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○調教タイプが一杯平均、スパルタ、標準多め、乗込

　名鉄杯に近いレースとしては、過去2年の三宮S。この勝ち馬はいずれも◎に該当。2021年が2F目から12秒台、2022年は4F目最速ラップでした。2着3着も栗東坂路での最終追い切りでしたから、今年もその可能性は高いと思いますし、クラス関わらず、2F目と3F目のラップにも注目した方がよいと思います。