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【アイビスSD予想】外枠有利でも押さえておきたい内枠馬とは?

  • 2023年07月25日(火) 12時00分

切りたい内枠だが切りすぎは禁物


 新潟芝1000mといえば、外枠有利を意識する方が多いだろう。アイビスSDにおいても、過去22回のうち12回において枠番でいう7〜8枠から優勝馬が出ている。複勝率が最も高いのも8枠、次いで7枠なので、外枠有利であることは間違いない。

 ただ、内枠から馬券に絡む馬が出ることが全くないわけではない。内枠でも買える馬、買い目に入れておいたほうがよい馬とはどんな馬だろうか。

 レース創設以来の22回で、アイビスSDの1〜4枠(馬番ではなく枠番)に入った馬の成績は[5-5-8-134]。勝率3.3%・複勝率11.8%、回収率は単15%・複61%だからそのままでは狙う理由がない。

 それでも買わねばならないケースのひとつが、なんのことはない話だが上位人気のケース。1〜4枠でも1〜3番人気だった馬は[4-4-0-11]で勝率21.1%・複勝率42.1%。回収率は単67%・複71%でそこまで高いわけではないが、5〜8枠の1〜3番人気馬が勝率21.3%・複勝率51.1%だからそこまで的中頻度が低いわけではない。積極的に買いたいわけではないが、「人気だが内枠だから消す」ということはしないほうがよい。

 今回1〜4枠の馬のうち、前走で逃げていた馬は[3-2-0-16]、複勝率23.8%は1〜4枠馬全体と比べて倍近い。前走で上がり5位以内だった馬は[4-2-4-45]で複勝率18.2%。買いたい数値ではないが22年で10頭が馬券に絡んでいるのだから全消しも憚られる。

「上位人気になるレベルの馬」「前走で逃げている先行力のある馬」「前走で上がりをそれなりにまとめている馬」、こういったなにかしら見どころのある馬は内枠でもばっさりとは切れない。軸にしないまでも、△を回すくらいは検討したい。切りたい内枠だが、切り過ぎも良くない面があるということだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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