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【札幌記念・北九州記念予想】豪華メンバーが北の大地に集結 有力馬の調教内容をチェック!

  • 2023年08月16日(水) 18時00分

札幌記念好走馬には調教に共通点が


 今週は札幌記念。フルゲート16頭のところに15頭の登録ですから、そこは少し寂しさも感じますが、ダービー馬シャフリヤールを筆頭に、今年の大阪杯を勝ち、昨年の札幌記念を制したジャックドールが出走するという「豪華メンバー」がこの頭数で落ち着かせたのかも知れません。

 昨年のレースを参考にした、調教適性の予想という意味では4着(単勝12番人気)まで幅を広げると好走馬の調教内容に共通点が2つ挙げることができます。昨年は非常に重たい芝という印象があっただけに、それが影響した形での調教適性だったかなと思いますが、このあたりはウマい馬券の予想コラム冒頭で詳しく触れることにしましょう。ただ、今年は雨の影響もさほどなさそうなので、これを重視するかどうかはまだ検討中です。

 そして、今年も札幌記念の週は札幌へお邪魔します。金曜日から滞在する予定なので、たっぷりと「食」を楽しみ、札幌記念も堪能したいと思います!

【札幌記念/ジャックドール】

 昨年は栗東の坂路で追い切りを消化した後、函館競馬場へ入厩。これによって、併用調教での出走となりましたが、今年は函館競馬場へ直入。昨年の大阪杯からというローテーションが安田記念からのローテになったことで、早目に追い切りを開始する必要がなかったということでしょう。

 函館では順調にWでの追い切りを積んでいますし、週中にはきっちり併せ馬を消化していて、これがしっかり先着。昨年との違いは併用かそうでないかというところだけなので、状態に関しては問題なしという判断でよいでしょう。

【札幌記念/プログノーシス】

 香港遠征以来のレースになりますが、7月中旬から栗東で追い切りを開始しており、週中と週末にきっちりと本数をこなしています。7月27日のCWでの追い切りは6F86.7秒と遅めの全体時計でしたが、ラストは11.5秒とこの時期でもかなりしっかり動けたという印象です。

 その後はある程度の負荷の追い切りをかけて、函館競馬場へ移動。8月13日に函館Wで追い切りを課すことができており、栗東在厩時にレース前週の週末に負荷をかけて好走するパターンに該当しているので、順調そのものといった感じ。あとは最終追いの内容を映像でしっかり確認してみたいと思います。

【北九州記念/モズメイメイ】

 前走は距離短縮でしたが、それが見事正解といった強い勝ちっぷり。最終追い切りは坂路で4F50.3秒の自己ベスト更新でしたが、追い切りの時計が短距離で発揮できるという、非常に分かりやすいタイプ。これまで芝1200mのGIをいくつも制している音無秀孝厩舎らしいという特徴が出ています。

 よって、ここも古馬相手だろうが適鞍であることは間違いありません。ただ、レース間隔があいた割には追い切り本数がちょっと足りないこと。そして、1週前追い切りが坂路4F50.3秒の自己ベストタイで最終追いは坂路4F51.9秒と少し遅めになったこと。前日輸送があるので、このパターンになったと思いますが、冷静な判断も必要な状況かも知れません。

調教Gメン研究所

北九州記念に向けて調整されるモズメイメイ(8月15日撮影)


【北九州記念/ママコチャ】

 マイルで重賞を2戦して、やや壁があったのか、1F距離を短縮した前走がOP勝ち。そんな流れもあっての再び1F短縮でのスプリント重賞参戦かも知れません。ただ、決して前半が速くなかった安土城S。このレースで先行できたことがここに直結するとは思えない、というのが率直な戦歴からの印象です。

 レース間隔はあいていますが、追い切りは順調にこなしています。2週前追い切りと1週前追い切りがCWというのは前走と同じですし、最終追い切りが坂路で4F53秒台も同じ。4F目最速ラップを踏むことができている点も同じですから、調子に関しては勝った時と変わりありません。それゆえに軽視はできないんでしょうが、とにかく初めてのスプリントがどうかでしょう。

【北九州記念/ジャスパークローネ】

 前走はウマい馬券で◎を打ったように、最終追い切りが坂路で4F50.1秒をマークしつつ、2F23.2秒、それでいながら1F11.5秒の最速ラップというとんでもない動き。これに単騎逃げが予想できる展開も踏まえると出るべき結果が出たという印象です。まず、展開面は前走ほど楽ではない、これがひとつポイントになりそうです。

 今回も8月11日に坂路で4F51.2秒で2F23.7秒と速い2F時計はマークしています。中間の追い切り内容は充実しているだけに、あとは最終追い切り。前回同様、木曜日になりますが、個人的には速い時計が出た方が好走する確率は高くなるというイメージです。

調教Gメン研究所

北九州記念出走予定のジャスパークローネ(8月15日撮影)


◆次走要注意

・8/13 2歳新馬【ドンアポロン】(4人/5着)

 CWでの追い切りの動きが素晴らしかっただけに、3コーナーから4コーナーで外へ逃げていく姿は意外でした。ただ、追い切りとレースのスピードは違いますし、下地もウッドチップではなく芝。この経験が次に役立つと思います。距離は今回よりも伸びても対応できるはずです。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<小倉芝1200m>
◎最終追い切りが坂路馬場で2F目と3F目区間で1秒以上加速するラップ
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
◎1週前追い切り以降でトラック馬場6F82.9秒以下をマークする

 基本的には坂路有利も時計がかなり速い馬場だとトラックで6F時計が速いことが有利な調教適性となります。開幕週だった先週は時計の速いレースもありましたが、坂路=トラックの印象ですから、ここはちょっと悩みどころです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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