【キーンランドC予想】スプリンターズS前哨戦 前走コースレコードを記録したあの馬に注目
力を付けてきたシュバルツカイザー
5歳の芦毛馬シュバルツカイザー(IRE、芦毛の父ダークエンジェル)は、今年からセン馬となり、距離を短縮して芝1200mに方向転換すると【2-1-0-1】。
それまで快速記録はなかったが、前走、格上がり初戦で初オープンの「しらかばS」を札幌のコースレコード1分07秒4(上がり33秒3)で差し切った。欧州色の強い血統背景なのでこれで洋芝の函館、札幌【3-1-0-1】。コースが合っていた。と同時に、急速にパワーアップしている。
父ダークエンジェル(IRE)の全4勝は英の6F級。祖父アクラメーション(GB)の全6勝は英の6F以下。3代父ロイヤルアプローズ(GB。その父ワージブは輸入種牡馬)の全9勝も英の6F以下。スプリンター父系の資質開花だった。
父ダークエンジェルの芦毛は4代母を経由して、世界中に芦毛を広めたとされる快速グレイソヴリン(GB 1948)から受け継がれてきた芦毛。
過去10年、キーンランドCを直前のステップにしてスプリンターズSを勝ったのは、2014年のスノードラゴン(父アドマイヤコジーン)だけ。その芦毛のスノードラゴンの直父系5代前はグレイソヴリン。
いまはもう、「芦毛馬は夏に活躍する」とか「快速系が多い」などと短絡には言われない時代で、芦毛を伝える種牡馬や牝馬のラインは多岐にわたる。冬型も、長距離系もいる。だが、スノードラゴンと同じグレイソヴリンの芦毛というのはシュバルツカイザーにはマイナスではない。たまたまだが、対戦するシナモンスティックの芦毛も、父ジョーカプチーノがその母方から受けついだグレイソヴリンの芦毛になる。
最近10年、馬券に関係した30頭中、過半数の16頭が馬番2ケタの馬。出負け癖のあるシュバルツカイザーの外枠16番はむしろ有利だ。
「新潟2歳S」のルージュスタニング(父イントゥミスチーフ)は、スケールあふれると同時に、ストームキャット「4×3」の典型的なアメリカ血統。緩急のペース変化をあまり好まないので、直線660mだけ猛然とスパート合戦になる新潟マイルは合う。