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【府中牝馬S・秋華賞予想】リバティアイランドは最終追いも“満点”の内容! 有力各馬の調教内容をジャッジ

  • 2023年10月11日(水) 18時00分

三冠達成に待ったをかけられる仕上がりの馬はいるか?


 先週から開幕した東京、京都の開催。その3日間はあっという間に終わってしまった印象ですが、先週は木曜日に大井競馬場でのお仕事もあったので、慌ただしい1週間プラス月曜日が終わったなあという感じ。惜しいこともたくさんありましたが、毎日王冠でエルトンバローズに◎を打てたことですべて帳消しにしてもいいかなあと思っています(笑)。エルトンバローズと西村淳也騎手、そして関係者の皆様、おめでとうございます。そして、ありがとうございました!

 さあ、今週は秋華賞。先週のトレセンニュースでもお伝えしたリバティアイランドは、本当に隙のない状態にあると思います。この冒頭については最終追い切りを確認する直前、11日の早朝に書いているので、最終追いの感想については下記でご確認くださいね。

【府中牝馬S/ルージュスティリア】

 ヴィクトリアマイルでの大敗からきっちり巻き返した前走中京記念。そこから少しレース間隔があきましたが、今回も左回りになるので、前走時同様、週末は左回りのCWでしっかりと時計を出すパターンで仕上げてきました。そして、1週前追い切りでは坂路4F49.8秒で自己ベストを更新しています。

 1勝クラスから3勝クラスでの3連勝はすべて中間に坂路での自己ベストを更新していました。そういった意味では勝ちパターンに該当しますし、最終追い切りはCWでラスト1Fが最速になる、きれいな加速ラップを踏むことができました。個人的には1800mが長いとも思えないだけに、要はスムーズにレースができるかどうか、これに尽きます。

【府中牝馬S/ディヴィーナ】

 ヴィクトリアマイルでの4着をきっかけに中京記念、関屋記念と安定した成績。M.デムーロ騎手とのコンビもすごくフィットしているんだと思います。1週前追い切りはCWでジョッキーが跨って、6F78.4秒。この馬らしい速い時計ですが、終いまでしっかりしていたので、本当に今は好調の波に乗っている印象。

 だからこそ、最終追い切りも坂路で4F52.6秒と速い全体時計をマークしつつ、2F24.0秒、1F11.9秒と後半もしっかり速い時計をマークできたのでしょう。あとは久しぶりにマイルを超える距離になりますが、ワンターンに近いコース形状の東京芝1800mなら大きな壁にはならないと思います。

【秋華賞/リバティアイランド】

 帰厩当初は馬体重が大きく増えているという報道もあったので、どんな体なのか気になっていましたが、個人的には3歳秋なら当然の体つきかなという印象。太いというよりもボリュームアップという言葉が適当かなという印象でした。しかし、そんな体も追い切るごとにしっかりとシェイプ。だからといって筋肉が落ちることはなく、本当にグラマーな体型になってきました。

 1週前追い切りの時点で文句なしかと思っていましたが、最終追い切りが6F標識から15.0秒で入るラップ。でも見た目にはもっとゆったり走っているように見えて、すごくいい雰囲気でしたね。だから最後の直線でメイショウクーガーを交わしていく時も本当に楽。6F82.1秒、2F23.3秒で最終追いでも満点という内容だったと思います。

調教Gメン研究所

いい雰囲気で最終追い切りを終えたリバティアイランド(10月11日撮影)


【秋華賞/ハーパー】

 オークス以来のレースになりますが、中間の追い切り本数は豊富。当初は坂路でしっかりと時計を出し、9月下旬から週中の追い切りがCWに切り替わります。2週前追い切り、1週前追い切りともにCWでの3頭併せでしたが、これが最先着。もともと追い切りでは動くタイプでしたが、動きの質は確実に春よりも向上しています。

 最終追い切りはCWで単走。CWは桜花賞、単走はオークスの時と同じですが、春の二冠の最終追いとは微妙にパターンが違います。これは休み明けが影響していると思いますが、心配になることは一切なし。最後の直線は11秒台を刻んで、余裕がありましたから、まだもう少し良くなる余地を残しつつ、現状でも十分勝負になる仕上がりといったところでしょう。

調教Gメン研究所

ハーパーは十分勝負になる仕上がりだ(10月11日撮影)


【秋華賞/ドゥーラ】

 札幌2歳Sを勝ったことで注目された阪神JF、チューリップ賞、桜花賞の阪神マイルでのパフォーマンスはなかなか本来のものが発揮されませんでした。その理由については様々でしょうが、オークスで本来の力を見せると、クイーンSで重賞2勝目。秋華賞へ向けて、しっかりと弾みをつける勝利となりました。

 1週前追い切りのCWでの動きは相手を考えると、やや反応が、と思ったところもありましたが、ラスト1Fが11.5秒なら及第点以上。久しぶりにCWで追い切ったというのもあったかも知れません。最終追い切りの坂路は単走でしたが、モニターで確認したかぎりはあまりふらつきもなく、しっかり駆け上がっているように見えました。後半のラップも12.9秒から12.0秒。自身の力は発揮できる状態にあります。

調教Gメン研究所

ドゥーラも自身の力は発揮できる状態にある(10月4日撮影)


◆次走要注意

・10/7 2歳新馬【ルージュプレジール】(2人/13着)

 スタートダッシュがひと息だったこともあり、道中は中団後ろのレース。馬群の中にいたこともあり、ポジションを上げることができずに3コーナーを迎えて、4コーナーでは大外。この時点で勝ち負けは見込めないという感じでしたが、ゴール前でステッキが入ると大きく内へよれる仕草。まだ若さもあったと思いますし、この経験で次走変わってくれると信じます。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りが併せ先着なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝1800m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○週末追い切りが美浦坂路で2F28.0秒以下かつ4F目最速ラップ
○最終追い切りが南Wで併せ馬を追走して先着

 先週もお伝えした舞台の調教適性。毎日王冠は◎が1着2着でしたが、2着馬は○坂路にも該当。3着馬はトラックでしたが、○併せに該当しており、やはり調教適性が重要な舞台。今週の重賞は牝馬限定になりますが、やはり◎が重要にはなると思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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