【菊花賞予想】23年ぶりに春のクラシック一冠馬同士が激突
ここでクラシック初挑戦の馬の台頭も
今年84回の菊花賞には多くの記録が積み重なってきた。1947年以降三冠の距離は不変に近いので軽視できない。今年のソールオリエンス、タスティエーラにはニ冠制覇がかかっている。達成馬は、史上25頭。
A 皐月賞、日本ダービーのニ冠馬=16頭
B 皐月賞、菊花賞のニ冠馬=8頭
C 日本ダービー、菊花賞のニ冠馬=1頭
三通りのニ冠馬25頭のうち、実に「24頭」に皐月賞馬が関係している。今回Aは該当しないので、BかCになる。
ニ冠(三冠)への出発点となる皐月賞の重みは断然。その中身は英2000ギニー(8F)ではなく、米ケンタッキーダービー(10F)に近い重要度があるのではないかとされる。史上、今年と同じように皐月賞馬と日本ダービー馬の「菊花賞」での対決は16回あった。皐月賞馬の先着12回、日本ダービー馬の先着は4回。
重なる記録を重視するとき、21世紀になって初の皐月賞馬と日本ダービー馬の対決は、今年がそうとは限らないが、歴史は皐月賞馬ソールオリエンス断然有利を伝える。三冠レースはもう80年近く、距離も時期も不変に近いからだ。
ただ、春のクラシック一冠馬同士の対決は23年ぶり。近年、こういう2頭の菊花賞での対決はなかった。この22年間、三冠馬3頭を含め春のクラシック出走馬の菊花賞制覇は「11頭」。対して、春のニ冠ともに不出走馬の勝利も「11回」ある。菊花賞に挑戦しない馬が増えている。
したがって、春の一冠勝ち馬、ハーツコンチェルト、上昇サトノグランツなど、春のクラシック出走組への、改めての比較検討は大切だが、2着、3着馬を含めると、クラシック初挑戦で馬券に絡んだ馬がこの22年間に約半数の31頭もいることにも注目したい。2015年春のニ冠馬ながら、菊花賞には出走できなかったドゥラメンテ産駒のドゥレッツァ。2013年の日本ダービー馬キズナ産駒の2頭、サヴォーナ、リビアングラスは春のニ冠不出走馬になる。
ソールオリエンス主軸に、相手本線はサトノグランツと、ドゥレッツァ。