▲世界ランキング1位のイクイノックスvsダービー馬ドウデュース(撮影:下野雄規)
ついにイクイノックスとドウデュースが天皇賞(秋)で再戦します。昨年の日本ダービーでクビ差の大接戦を演じた2頭はその後、別々の道を歩み、イクイノックスはGI・4連勝で世界ランキング1位に、ドウデュースは凱旋門賞に挑戦し、帰国初戦の京都記念では非常に強い勝ち方を見せました。
そんなライバル同士ですが、実は2頭の厩舎関係者の間にはアツい絆がありました。netkeiba独占取材のイクイノックス担当・楠友廣調教助手と調教担当・阿部孝紀調教助手、ドウデュース担当・前川和也調教助手のリモート対談。後編では「負けられない」「素晴らしいレースをファンに見せたい」と天皇賞(秋)へ向けた胸の内を明かします。
「イクイノックス×ドウデュース陣営対談」前編を読む(取材・構成:大恵陽子)
「イクイノックスや!」たくさん声をかけられた栗東滞在
──イクイノックスは宝塚記念の前に栗東滞在をしていました。木村哲也調教師は「関西のノリツッコミにどきまぎしている感じ」と表現していましたが、栗東でのイクイノックスはどんな雰囲気でしたか?
楠 トレセンは東西で全体的な雰囲気が違いますが、栗東のみなさんが話しかけてくださって、イクイノックスも1頭だと不安がるので、僕らとしてはいい環境でやらせてもらえて良かったと思います。
イクイノックスはゼッケンを見るとみんな分かるので、すれ違いざまに「イクイノックスや!」から始まって、調教で道を譲ってくれたり、僕らがやりやすいように周りも気を使ってくださって、とても感謝しています。
▲栗東トレセンでの温かさに感謝(C)netkeiba.com
阿部 僕も「イクイノックスや」ってすごい声を掛けられました。この馬に乗っていることでみんなから話しかけられて知り合いも増えましたし、「話を聞きたいから今度ご飯に行こう」と誘ってくれる方もたくさんいました。ほぼ毎日食事に行っていて、予定が空いている日はほとんどなかったくらいです。
楠 阿部くんと一緒にいろんな方と食事をさせてもらって話が聞けたので、暇がないくらい充実していました。
阿部 前川さんは逍遥馬道ですれ違うと、毎回「1」って指を立ててポーズを取っていました(笑)。
前川 何のポーズやったんやろな(笑)。僕も「イクイノックスや!」って思っていました。春のドバイで2人のことは知っていたので「ご飯に行こう」と言っていて、栗東滞在中にも何回か行きました。
──天皇賞(秋)では昨年の日本ダービー以来の直接対決となります。