【ジャパンC予想】ドウデュース復活なるか ハーツクライ産駒特有の“成長曲線”に期待
今年も比較的順当な決着か
創設当時は情報の少ない海外馬の比較が難しく、決まって6番人気以下の伏兵が連対したが、途中から日本馬断然有利になったのがジャパンC。2006年のディープインパクト以降、日本馬が17連勝中。かつ、3着まで独占が16年も連続している。
また、目下6年連続して「上位5番人気以内」の3頭の組み合わせの馬券だけが続く順当なGIであり、イクイノックス(父キタサンブラック)、リバティアイランドが断然の評価を受ける今年のジャパンCも、ほぼ順当か、平穏な結果になる可能性が高い。
さらには、今年の人気馬の1頭リバティアイランド、候補に入るスターズオンアース、タイトルホルダーの父はドゥラメンテ。その祖母に登場するエアグルーヴが連続して快走した1990年代の後半以降、上位3番人気までの3頭の「1、2、3着」独占が実に6回もある珍しいビッグレースだ。
ただ今年、第三、第四の馬の評価は分かれる。動きの目立つドウデュースの復活に注目したい。2005年、当時の快レコード2分22秒1で勝ったアルカセットのハナ差2着は、そのとき4歳のハーツクライ(今年3月、22歳で他界)だった。
産駒のドウデュースは昨年、2分21秒9で2004年に父が2着だった日本ダービー制覇。初の2分21秒台のダービーレコードだから価値がある。
2着イクイノックスは当時4戦目でまだ未完成だったが、ドウデュースとてあのとき6戦目。ハーツクライ産駒は父と同じように3歳後半からしばらく伸び悩みの期間があっても、4歳以降に本物になる成長曲線を描くことが多い。リスグラシュー、サリオス、ジャスタウェイ、シュヴァルグラン…のように。戸崎騎手は2度目。早めに動いて伸びなかった前回と異なり、今回は仕掛けの機を変えるはずだ。
先行勢では、タイトルホルダー。最近は好不調の波が大きいが、パンサラッサが行ってくれる展開は理想的。昨年の宝塚記念2200mでは、前半1000m通過57秒6で飛ばしたパンサラッサの離れた2番手から抜け出して、2分09秒7のレコード勝ちだった。