【ステイヤーズS予想】活力あふれる7歳馬が伝統の底力を見せるか
波乱の可能性も大きい一戦
1994年にエアダブリン(父トニービン)が樹立した3600m「3分41秒6」のレコードが、現在もまだ更新されていない珍しいレース。芝コンディションの変化も関係するが、スタミナ型のステイヤーが少なくなったことが最大の理由。
近年では2015〜2017年に3連勝したアルバート(父アドマイヤドン)の3分43秒0がこれに続くが、最近では3分45秒〜46秒台なら上々の時計になる。
タフな7歳馬マイネルウィルトス(父スクリーンヒーロー)に期待したい。この距離の経験はないが、2500mのGII「2、2、2」着。父スクリーンヒーロー(その父グラスワンダーは有馬記念2連勝)のサイアーラインはきわめてタフ。もう日本で4代も連続してGI馬を送り続けている。
また、牝系は一世紀以上も前の1907年に輸入されて、もう13代も前の牝馬アストニシメントが牝祖。距離適性という意味ではなく、ここまで存続してきた伝統の底力が生きて不思議ない。マイネルウィルトスは7歳暮れだが、活力にあふれる。
エアダブリンと同じトニービン直父系の産駒シルブロン(父トーセンジョーダンの祖父がトニービン)が相手本線。伏兵ヒュミドール(父オルフェーヴル)を含めて、相手は手広くいきたい。波乱の可能性が大きい。
阪神の「チャレンジC」2000mは、人気のガイアフォース、ボッケリーニ、エピファニー、ベラジオオペラなど軽視することはできない有力馬いるが、ここ2戦の凡走で人気急落のマテンロウレオ(父ハーツクライ)が侮れない。4走前は今回と同距離のGI大阪杯を0秒4差の4着。内回りで先行力が生きた。今回は当時の気配を取り戻している。