明確な裏付けが欲しい
スプリント戦の難しいポイントは、1000mと1200mでもその適性に大きな違いがあるように、はっきり1400mこそベストといえる馬の場合はいいが、短い距離なら少々の違いに関係なく出走する馬が多いから難解。
最近10年の傾向だと、この阪神C1400mで3着以内に好走した30頭のうち、前回1200mに出走していた馬は「7頭(1着2頭)」、1400m以上に出走していた馬が「23頭(1着8頭)」という記録がある。出走数の差は関係するが、1200mから1400mに延びる馬の場合は、1400mの方がもっといい、そういう裏付けが欲しい。
前走、スプリンターズSを制したソダシの全妹ママコチャ(父クロフネ)は、そのとき1200m出走は2度目。それまでの全5勝は1400-1600mだった。今度がおそらくベストに近い1400mなので狙いを下げる理由は少ない。スプリンターズSの勝ち時計は平凡な1分08秒0でもあった。1400mなら連勝が十分にある。
日曜の有馬記念と同じように上位接近の力関係で有力馬は数多いが、最近4戦連続して1200mに出走して勝ち切れないアグリ(父カラヴァッジオ)も、前走1200m出走グループになるが、今春の阪急杯1着を含め通算5勝はすべて1400-1600m。前走のスプリンターズSでは出足もう一歩。置かれながら直線伸びて7着(0秒5差)。上がり3位の33秒9の内容は決して悪くなかった。逆転も望める。
好走例の多い前走1400m以上組では、動き良化のグレナディアガーズ(R.ムーア騎手)と、ロータスランドに注目。ともに前回は「34秒1-(11秒3)-34秒5」=1分19秒9で決着のスワンS。先行した馬有利の展開だった。置かれたため前者は上がり33秒6、後者は33秒5で伸びながら、6着と3着だが、今回は争覇圏だ。
当コラムの次回更新は1月5日(金)18時予定です。